【南大阪】近大付10年ぶり夏の甲子園、プロ注目・大石晨慈やっと初完封

南大阪大会で優勝を決め、喜ぶ大石(左から2人目)ら近大付の選手たち
南大阪大会で優勝を決め、喜ぶ大石(左から2人目)ら近大付の選手たち

◆第100回全国高校野球選手権記念南大阪大会 ▽決勝 近大付2―0大商大堺(28日・大阪シティ信用金庫スタジアム)

 南大阪では、近大付のプロ注目の左腕・大石晨慈(しんじ)が大商大堺を完封して、10年ぶり5度目の夏の甲子園出場を決めた。9回以外はすべての回で走者を背負ったが、初回の2点の援護を粘投で守り切った。

 過去2年の分まで、両拳を思い切り突き上げた。大石が最後の打者から空振り三振を奪うと、集まってきたナインが次々と飛びついてきた。「今までやってきたことがすべて報われました。ずっとランナーを出して苦しかったが、バックに助けられました」。大一番を公式戦初完封で飾り、プロ注目左腕は誇らしげに胸を張った。

 中学時代に羽曳野ボーイズで、報徳学園の小園らとともに侍ジャパンU―15代表に選ばれ、鳴り物入りで入学。1年夏から背番号1を背負ったが、屈辱にまみれた。夏の大阪大会は2年連続で初戦敗退。最高学年となり、昨秋は大阪大会準決勝、さらに近畿大会準々決勝でも大阪桐蔭に連続でコールド負けした。

 「大阪桐蔭に気持ちの部分で負けていた。名前負けしていた」。それからは、チームメートが練習中から自然と厳しい言葉をかけてくれるようになった。精神鍛錬のため投手練習でも孤独を選び、あえてひとりでこなした。「戯れることなく、追い込むことを意識しました」。寮でも野球だけを考えてきた。

 迎えた最後の夏、この日も9回以外は全イニングで走者を背負ったが、落ち着いて0を刻んだ。「思い出したくない。(映像を)見ることもない」という昨夏1回戦で敗れた大商大堺に雪辱を果たした。近大付は、10年前の90回大会以来、また大阪が南北に分かれた記念大会を制した。

 「感無量です。(ピンチでも)慌てなかったのを感じました」。熱いものが込み上げた藤本博国監督(48)も、同じく両手でガッツポーズ。背番号1の成長に目を細めた。大石は聖地で、北大阪大会の決勝を残す大阪桐蔭との“再戦”を熱望。「負けたままでは終われません。目標は全国制覇」。最高の舞台でのリベンジを誓った。(嶋田 直人)

 ◆大石 晨慈(おおいし・しんじ)2000年7月30日、大阪・藤井寺市生まれ。17歳。小学3年から軟式の「藤の里アトムズ」で野球を始める。中学時代は「羽曳野ボーイズ」に所属。3年時にジャイアンツカップで優勝し、侍ジャパンU―15代表に選出。球種はスライダー、カーブ、チェンジアップ。家族は両親と弟2人。178センチ、86キロ。左投左打。

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