京産大復権へ、“元ジャパン”コーチトリオがトライ

大雨の中、京産大選手の動きに鋭い視線を送るコーチ陣。左から、伊藤鐘史FWコーチ、元木由記雄ヘッドコーチ、田倉政憲FWコーチ
大雨の中、京産大選手の動きに鋭い視線を送るコーチ陣。左から、伊藤鐘史FWコーチ、元木由記雄ヘッドコーチ、田倉政憲FWコーチ

◆京産大ラグビー祭(13日・神山球技場)

 昨季関西大学リーグ2位の京産大は、2連覇中の天理大に15―26(トライ数3―4)で敗れたが、今季就任したOBで元日本代表ロックの伊藤鐘史FWコーチ(37)の指導を受けたラインアウトから、FWがモールで2トライを奪うなど健闘した。大西健監督(68)の下、元木由記雄ヘッドコーチ(46)と田倉政憲FWコーチ(51)、伊藤氏の元日本代表トリオを軸とした指導体制で、1998年度以来20年ぶりのリーグ優勝と悲願の大学日本一を目指す。

 京産大にとって収穫十分のトライシーンだった。強い雨が降りしきるなか、5―26の後半29分、敵陣で獲得したPKを外へ蹴り出してゴール前に迫った。直後のマイボールラインアウトを的確にキャッチした。伝統のモールで前進すると、最後はNO8フェインガ・ファカイ(3年)=日本航空石川=が左スミへトライ。同34分にも再びラインアウト、モールからファカイが右スミにトライを挙げた。

 王者・天理大に敗れはしたが、大西監督は「いいゲームだった。得意のモールを作る前のラインアウト獲得率が上がった。スペシャリストがいるので」と明るい表情を見せた。スペシャリストとは監督の教え子で、昨季限りで現役引退して4月に就任した伊藤FWコーチのことだ。

 15年W杯に出場した元日本代表は母校に戻ると、現役時代に得意としたラインアウトを主に担当。「ジャンパーの跳ぶスピードやリフターの手の位置など小さい部分にもこだわり、どんな重圧を受けても獲得させる」。弟のロック伊藤鐘平(3年)=札幌山の手=らFW陣に細かい指示を送る。主将のロック上田克希(4年)=東海大仰星=は「(昨季は)何となく行って奪われていたラインアウトに良いテンポが出てきた」と好感触をつかんでいる。

 伊藤コーチは「今はとにかくマイボールの獲得率を上げ、今後はディフェンスも教えていく」と、秋のシーズン本番では相手ボールのラインアウトを次々と奪取する青写真も描いていた。スクラム職人だった田倉FWコーチは「打倒関東へ、スクラム、モールを組む際のFW8人の結束をさらに強める」と力を込め、バックスは現役時代に強じんなフィジカルでならした元木HCが鍛え上げる。

 昨季は天理大との全勝対決で敗れたが、上田主将は「あくまでも目標は大学日本一」と言い切った。世界を知る元ジャパン3コーチの経験値を吸収し、まずは98年の4度目Vを最後に遠ざかる関西の覇権を奪回し、関東の強豪を倒すためレベルアップする。(田村 龍一)

 ◆関西大学Aリーグの指導陣 京産大以外でも元日本代表選手が指導にあたっている。天理大では八ツ橋修身バックスコーチ(44)=元神戸製鋼FB=。昨季3位の立命大では中林正一監督(39)=元ヤマハ発動機フッカー=の下、大西将太郎バックスコーチ(39)=同SO=が今季就任。同6位の同大では、昨季限りで引退した佐藤貴志ヘッドコーチ(36)=元神戸製鋼SH=が今季スタッフ入り。

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