【ハリル解任の真実】霜田技術委員の退職から強まった警戒心

15年3月、Jリーグを視察したハリルホジッチ監督(左)は、霜田技術委員長(当時)と談笑する
15年3月、Jリーグを視察したハリルホジッチ監督(左)は、霜田技術委員長(当時)と談笑する

 バヒド・ハリルホジッチ前監督(65)と日本サッカー協会との間にも、隙間風は吹いていた。ポイントは2016年11月。指揮官の招聘(しょうへい)に関わり同年3月まで技術委員長を務めていた霜田正浩技術委員(51)が、日本協会を退職した。後ろ盾を失ったと感じたハリル監督は、協会への警戒心を強めるようになった。

 当時は西野朗氏(63)が技術委員長を務め、監督人事に関わる技術委員会では試合が終わるごとに分析リポートを作り、ハリル監督に渡していた。だが、1日何試合も欧州リーグをチェックし、常に世界標準を知ると胸を張る指揮官は、リポートには目を通さず自分の分析力に頼るばかり。当然、技術委員会からの信用は失った。

 技術委員会もエキセントリックな性格のハリル監督との距離感をつかめず、サポートは後手に回った。ある技術委員は、「(技術委員長だった)西野さんが監督と積極的にコミュニケーションを取るようになったのは、昨年の中頃だった。監督にも問題があるが、もう少し日本人の性格を教え、助言をしても良かった」と明かした。協会、選手とハリル監督の溝は深まった。修復は難しく、電撃解任へとつながった。

 チームづくりは成功しなかったが、日本人に希薄だった「デュエル(1対1)」への意識を植えつけ、FW久保裕也(24)=ゲント=、MF井手口陽介(21)=レオネサ=ら若手を積極的に起用した功績は残る。6月14日開幕のロシアW杯開幕まで63日。日本協会の決断の成否は、そこで出る。(特別取材班)=おわり=

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