連日に結婚した“大親友”女流棋士が対談…谷口由紀女流二段&高浜愛子女流2級

桜の木の下で語り合う谷口由紀女流二段(左)と高浜愛子女流2級(将棋会館前の鳩森八幡神社にて)
桜の木の下で語り合う谷口由紀女流二段(左)と高浜愛子女流2級(将棋会館前の鳩森八幡神社にて)

 グッドニュースにあふれた2017年度の将棋界。ラストを飾った慶事は女流棋士の結婚ラッシュだった。3月6日に谷口由紀女流二段(25)が、翌7日には高浜愛子女流2級(33)が結婚した。実は将棋界随一の大親友である両者。女流棋士を志した頃からの友人で、最近まで交換ノートをつけていた2人が結婚とお互いについて語り合った。

 将棋界を祝福ムードに包み、一部男性ファンの涙を誘う吉報が2日続いたのは偶然だが、宿命でもある。谷口が結婚した6日は本人のバースデー、高浜がゴールインした7日はお相手男性の誕生日だったのだ。

 谷口「私たちもビックリしてるんですよ! いつも恋バナはしてて、いつ結婚するのか…なんて話はしてたんですけど、ついに結婚まで一緒なのかと…」

 高浜「さすがに結婚まで一緒になるわけないと思っていましたけど…」

 谷口は30代会社員男性と、高浜はすし職人の増田剛之さん(40)と結ばれた。それぞれ昨年出会い、運命の人と確信した。既に互いのお相手に何度も会っている。

 谷口「愛子ちゃんの男性版みたいな方で、ほわ~んとした旦那さんですよ」

 高浜「由紀ちゃんみたいに明るい男性で、似たもの同士っていう感じですよ」

 どんなお相手?

 高浜「優しくて、一緒にいると幸せで…。『この人にする』って。ケンカしたこと一度もないです」

 谷口「年上で引っ張ってくれますし、知識もあるので話してて勉強になるんです。落ち込んでいる時は励ましてくれますし、ピーンときて…。ウチは我が強い者同士でよく意見がぶつかりますけど(笑い)」

 新郎2人は過去、将棋とは縁がなかったようだが、今では興味津々らしい。

 谷口「『将棋ウォーズ』(アプリ)をやってますね。将棋会館道場にも来て、保護者みたいに見てました」

 高浜「家に帰ったら詰将棋の本を読んでて『分かった!』とか言ってますよ。分かるはずないのを…」

 2人の縁は16年前まで遡る。高浜が女流棋士を志した高校2年の時、関西アマ女流名人戦での会場の隅に1人でいると「お姉ちゃん、何してんの?」と話し掛けてきた小さな少女がいた。9歳の谷口だった。

 高浜「勝ったの? 負けたの? どこ住んでんの?みたいな話を。最初からけっこうしゃべったんです」

 谷口「姉よりも面倒見てもらっていました。何を言っても聞いてくれるお姉さんで」

 その後、日本将棋連盟の育成機関「研修会」にも同日入会。将棋を指さない日は遊園地、プール…どこでも一緒に赴いた。交換ノートの習慣は最近まで続いた。

 高浜「読み返すと面白いんです。小学生の由紀ちゃんの幼い鉛筆の字が徐々に丸文字のボールペンになって、さらに大人の字に変わっていくのが(笑い)」

 谷口「いつも大爆笑です」

 女流棋士養成機関での成績も当初は並走したが、谷口がチャンスを生かして17歳でデビューを飾ったのに対し、高浜は苦しんだ。

 高浜「悩みましたし、いろんな方に励ましていただきましたけど、いつも練習将棋の相手をしてくれたのは由紀ちゃんでした」

 2014年春、谷口は大阪から単身上京。「今までより将棋に集中できてるよ」と親友に告げると、高浜も関東移籍を決意した。家族も知人もいないけど、一人の親友がいる場所で盤上と向き合った。「何度も心が折れそうになりましたけど、由紀ちゃんが励ましてくれたから頑張れた」。そして16年。勝てば女流棋士に、敗れれば引退という将棋史にも類を見ない鬼将棋を制し、高浜は夢を手にした。

 棋士は孤独な職業だ。盤上では誰も助けてはくれない。誰もが互いに敬意を払うが、真の意味での友情を築く例は珍しい。

 谷口「姉妹みたいなものですから、これからもずっと変わらないと思います」

 高浜「ずっと仲良しでいてくれて、支えてくれる。これからも変わらないでいたいです」

 新郎と親友。谷口と高浜には、盤上の孤独から救ってくれる人が両隣にいる。(北野 新太)

 ◆高浜 愛子(たかはま・あいこ)1984年10月2日、大阪市福島区生まれ。33歳。山本真也六段門下。幼少期から将棋とテニスに励む。名門・夙川学院高テニス部に入部した後、女流棋士を志して退部。18歳で「女流育成会」入会。女流棋士仮資格である女流3級だった16年2月、勝てば女流棋士正資格の女流2級に、敗れると規定により引退となる一局を制し、女流棋士に。振り飛車党。

 ◆谷口 由紀(たにぐち・ゆき)旧姓・室谷。1993年3月6日、大阪府大阪狭山市生まれ。25歳。森信雄七段門下。元関西アマ女流名人の姉・早紀さんと共に将棋を始める。2008年に「女流育成会」入会。10年、女流棋士デビュー。16年はマイナビ女子オープン、倉敷藤花戦でタイトルに挑戦するも、獲得ならず。女流名人リーグ在籍中。振り飛車党。人気デュオ「コブクロ」の熱狂的ファン。

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