【センバツ】華麗なるプリンス、日大三・日置が今大会1号

4回無死、日大三・日置が先制左越え本塁打を放つ(カメラ・渡辺 了文)
4回無死、日大三・日置が先制左越え本塁打を放つ(カメラ・渡辺 了文)

◆第90回センバツ高校野球大会第2日 ▽1回戦 日大三(東京)5-0由利工(秋田)(24日・甲子園)

 日大三(東京)がプロ注目の日置航内野手(3年)の今大会1号となる先制ソロを含む3安打2打点の活躍で、21世紀枠の由利工(秋田)に快勝。優勝した11年夏以来となる甲子園勝利を挙げ、春夏通算50勝をマークした。21世紀枠の膳所(ぜぜ、滋賀)はデータ班が打球方向を分析して編み出した大胆シフトを披露したが、日本航空石川に力負け。静岡のエース・春翔一朗(3年)は駒大苫小牧(北海道)を奪三振ゼロで散発4安打に封じ、今大会の完封投手第1号となった。

 左翼席への打球を見送ると、日置は悠々とダイヤモンドを一周した。「完璧でした。(今大会で)最初にダイヤモンドを一周できてうれしかった」。両軍無得点の4回先頭。由利工の142キロ右腕・佐藤亜蓮の甘く入ったスライダーを強振する。着弾点は甲子園の大歓声が教えてくれた。先制の左越えソロは今大会1号。チームは序盤、好投手の攻略に苦しんだが、主将の一発が明るい光を照らした。

 高校通算13号のアーチは、今秋ドラフトに向けた“株価上昇弾”だ。3安打2打点の活躍に視察したヤクルト・伊東編成部長は「リストに入れます。強い打球を打てる。注目の度合いが上がった」。巨人・岡崎スカウト部長は「もともと守備のいい選手。高校生ではトップだと思う。体も大きくなっている」と高く評価した。

 地元の長野県上田市に本社がある、東証1部上場で創業80年を超える日置電機は、親族が創立した企業だ。祖父の恒明さんは社長も務めた。小中学生時代、所属していた上田南リトル・シニアでは、ナイター照明設備を完備した同社のグラウンドや、2つの室内練習場などを使用し、恵まれた環境で腕を磨いた。5歳からバイオリンを習い始め、中3まで続けた。得意な曲は結婚式や卒業式などで使われる「パッヘルベルのカノン」。「実家では気分転換で弾いています。養ったリズム感は、守備にも生きていると思います」と言った。

 主将の一発で勢いに乗った打線は、12安打で5得点。投げては中村奎太―井上広輝の完封リレーで、春夏通算50勝に到達した。12、13年夏、昨春と初戦敗退が続いたが、全国制覇した11年夏以来、4大会ぶりに甲子園1勝をつかみ取った。昨春の履正社(大阪)戦にも出場していた日置は「どんどん勝ち続けていけるキャプテンになりたい」と気合十分。小倉全由(まさよし)監督(60)は「あいつ、何か持ってるんだよなあ。羨ましいよ」と豪快に笑った。(青柳 明)

 ◆日置 航(ひおき・わたる)

 ☆生まれとサイズ 2000年6月16日、長野・上田市生まれ。17歳。176センチ、78キロ。右投右打。

 ☆球歴 小3から野球を始め、中学まで上田南リトル・シニアでジャイアンツカップ8強。日大三では1年秋から正遊撃手。

 ☆憧れは清宮 小学校時代から、本塁打を量産する打撃に憧れ「ああなりたい。勝負したいなと思って」。夏に同じ地区で対戦する西東京の日大三へ進学。

 ☆家族 両親と弟。父・透さん(47)は、87年夏の甲子園に上田(長野)の「4番・一塁」で出場。

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