今村岳司西宮市長、記者に「殺すぞ」と暴言…不出馬表明後に

 官公庁や企業の多くが仕事始めを迎えた4日、兵庫県西宮市の今村岳司市長(45)は、仕事始め式に取材に来た読売新聞記者の男性に対して「殺すぞ」などと発言した。次期市長選(4月22日投開票)の不出馬を表明後、記者が確認のため近づいた時に発した暴言だった。

 「殺すぞ」。新年早々、物騒な言葉を発したのは現職市長の口だった。西宮市の今村市長は、市役所内のホールでの仕事始め式で、4月の市長選に出馬しない意向を表明。今後は政党や選挙に関わりを持たない考えも明らかにした。式が終わった後、ホールからエレベーターに向かう途中で、確認のために問いかけた読売新聞の記者に対して「殺すぞ」と言って、取材を拒否した。

 エレベーターに乗るまでの短いやりとりの中で、今村市長は「しゃべんな」「寄るな」「くそがき」「(上司に)落とし前つけさすからな」などとも発言したという。記者はそれまでに今村市長の自宅を訪れるなどしており、今村市長は取材方法に対して腹を立てていたとみられる。

 今村市長は西宮市出身。京都大学法学部を卒業後、リクルート勤務を経て、99年に26歳で西宮市議にトップで初当選。議会初日には茶髪、ピアスで登場し話題となった。4期15年務めた。2014年の市長選では、自民、公明、民主の3党相乗りの現職を破って初当選した。市長就任後は「偏向」とみなす報道をした報道機関への取材拒否方針を一時示したことがあった。

 16年11月には中高生を対象とした市主催のイベントで「授業を抜け出して校内でたばこを吸っていた」などと過去の自身の行為について発言。市議会で「耳を疑うようなものだった」と批判した女性市議に対し、ブログで「ピンクのダサいスーツに黒縁眼鏡で『お下品ザマス!』って言っている女教師みたい」と揶揄(やゆ)し、物議を醸してきた。

 市は今村市長の記者への発言を把握しているが、釈明する予定はないという。読売新聞は4日、「威圧的な言動で取材を拒む行為は報道の自由を踏みにじる。到底看過できない」として、市長に文書での謝罪を求め、厳重抗議したと明らかにした。

 読売新聞大阪本社広報宣伝部は抗議について「市長が選挙に立候補するかどうかは公共の関心事で、国民の知る権利に資する公正な取材活動。読売新聞と記者の名誉をおとしめるもので、事の重大性に鑑みた」と説明している。

 VS報道陣過去も…
 ◆最近の政治家のメディアへの威圧的発言(肩書は当時)
 ▼大西英男衆院議員「マスコミを懲らしめるには、広告収入がなくなるのが一番だ。文化人や民間人が不買運動をして、日本を危うくするマスコミはとんでもないと経団連などに働きかけてほしい」(2015年6月25日、自民党の文化芸術懇話会で)
 ▼鴻池祥肇参院議員「触るな。蹴飛ばすぞ」(17年3月7日、国会内で報道陣に森友学園について問われて)
 ▼今村雅弘復興相「何で無責任だなんて言うんだよ、撤回しなさい!」「二度と来ないでください! あなたは!」(同4月4日、閣議後の記者会見。原発事故の自主避難者への住宅無償提供の打ち切りについて質問したジャーナリストに対して)
 ▼足立康史衆院議員「朝日新聞、死ね」(同11月12日のツイッター。前日付の朝日新聞に載った加計学園問題についての社説を受けて)

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