【G大阪】井手口、異例W杯半年前の海外挑戦…リスクより「成長」

リーズへの移籍会見を終えて、目標を記した色紙を手に笑顔をみせる井手口(カメラ・石田 順平)
リーズへの移籍会見を終えて、目標を記した色紙を手に笑顔をみせる井手口(カメラ・石田 順平)

 G大阪の日本代表MF井手口陽介(21)が4日、会見し、イングランド2部のリーズ・ユナイテッドに完全移籍することを発表した。移籍金は約1億円、契約期間は3年(ともに推定)。労働ビザの問題により、半年間はスペイン2部・クルトゥラル・レオネサへ期限付き移籍する。W杯まで約半年、さらにスペイン語はまったく話せない中で海外移籍を決断した男は「言い方は悪いけど“ノリ”で」コミュニケーションの問題を乗り切ることを宣言した。

 口べたな男が、丁寧に言葉を選びながら移籍会見に臨んだ。「中学高校、プロ合わせて9年間、このチーム(G大阪)でお世話になった。感謝の気持ちはすごくあるし、ずっとこのチームでプレーして、タイトルをとりたかったですけど、さらなる成長を求めて挑戦したいという気持ちがあったので、移籍を決めました」。引き締まった表情で、心境を明かした。

 ハリル・ジャパンでレギュラーに定着し、ロシアW杯行きも濃厚。しかし、このタイミングでの海外移籍は、出場機会を失って代表でポジションを失うリスクも伴う。過去の日本代表では、ブラジルW杯前の14年1月に鹿島からドイツ2部の1860ミュンヘンに移籍したFW大迫(現ケルン)と、ドイツW杯前の06年1月にG大阪からフランス2部のグルノーブルに移籍したFW大黒(現栃木)しかいない。相談した海外組の中にはW杯後の移籍をすすめる選手もいたと言う。

 それでも「W杯は行きたいけど、自分の思ったままに決断しました。失敗しても、悔いはない」と言い切った。イングランドでの労働ビザ取得条件を満たしていないため、半年間はスペイン2部でプレーするが、スペイン語の勉強はしていない。通訳がつくかも未定だが「向こうの人は明るいと思う。言い方は悪いけど“ノリ”で」コミュニケーションの問題は乗り切る構えだ。福岡生まれの九州男児で、口数の多いタイプではない。さらなる成長のため“ラテンのノリ”も習得する覚悟で、井手口が海を渡る。(金川 誉)

 ―現在の心境は。
 「何も分からない状況で行くので、今は楽しみな気持ちとワクワクな気持ちでいっぱいです」
 ―どんなプレーを。
 「自分の持ち味は球際や守備。長所のところはどれだけ通用するかは楽しみ」
 ―意気込みを。
 「あいつ消えたなと思われないように、良いニュースを届けられるようにしっかり頑張っていきたい」
 ―海外に行きたいと思ったきっかけは。
 「(昨年)日本代表でブラジル、ベルギーという世界のトップと試合をして、実力の差を突きつけられた。悔しい思いをしたので、その差をどれだけ縮められるかが、これからサッカーを続ける上で大事だと思った。少しでも早く海外に行きたいと思った」
 ―将来、プレーしたいリーグは。
 「将来的にはプレミアリーグでプレーできれば。激しいプレーが多いと思うので、自分のプレースタイルにおいても魅力的」
 ―ハリルホジッチ監督に相談は。
 「最初は決める前に話を聞こうかな、と思ったんですけど、やっぱりなんか、やめました(笑い)」

 ◆リーズ・ユナイテッド 1919年創設。イングランド・リーズに本拠を置く古豪。主な獲得タイトルは国内リーグ3度(68~69年、73~74年、91~92年)、国内杯1度(71~72年)。本拠地はエランド・ロード(4万242人収容)。昨季は2部7位。主なOBに元仏代表FWカントナ、元英国代表DFファーディナンド、元豪州代表MFキューウェルら。

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