【高校サッカー】佐賀東・中里、開幕ジャッキーVヘッド

◆サッカー 第96回全国高校選手権 ▽1回戦 関東第一0―2佐賀東(30日・駒沢陸上競技場)

 開会式と開幕カード1試合が行われ、佐賀東(佐賀)が関東第一(東京B)を2―0で下し、2回戦進出を決めた。オープニングゴールは、小学校時代に香港出身の俳優ジャッキー・チェン(63)に憧れて空手を始め、九州1位に輝いた実績を持つ佐賀東FW中里知己(3年)の頭から生まれた。31日には1回戦の残り15試合が行われる。

 天性の身体能力を生かし、高く跳んだ。後半1分、右からのクロスにFW中里が反応。相手DFとGKの間に鋭く入り込み、頭でボールを捉えた。「人がたくさんいる中でサッカーをすることはあまりない。楽しもうと決めていた」。1万2195人の観衆の前で、10日間の熱戦の幕開けを告げるオープニング弾を決めた。

 中里が2度の決定機を逸して迎えたハーフタイム。トイレに入ると、蒲原晶昭監督(47)が先に用を足していた。横に並んでズボンを下ろすと「ここで決めるのは誰かな…」「チームを救えるのは誰かな…」。正面を向いたままの指揮官のつぶやきが耳に入ってきた。「僕が救います!」。約10分後に値千金の先制弾。前回大会に続く初戦突破に貢献した。

 カンフー映画の大スター、ジャッキー・チェンに憧れていた小学校3年時。「あの道場の師範はジャッキー・チェンらしい」といううわさを聞きつけ、空手を習い始めた。「すごく似ていたので」(中里)、師範を憧れの人物だと思い込み、空手に没頭。小学校5年時に九州大会を制した。チーム屈指のいじられキャラだが、空手で鍛えた精神力と身体能力で、中学から始めたサッカーでも頭角を現した。

 前回大会で滝川二(兵庫)に0―5と大敗した3回戦後、報道陣に「来年を見ていてください」と宣言。今季J1を制した川崎と練習試合を組むなどチームを強化してきた蒲原監督は「一戦一戦、自分たちがやってきたことを出したい」。中里も「目標は日本一」と銀幕のスターさながらに、ピッチ上を暴れ回る。(岡島 智哉)

 ◆中里 知己(なかざと・ともき)1999年5月18日、佐賀県生まれ。18歳。小学3年で空手を始め、5年時に九州大会制覇。三日月中1年時にサッカーを始め、蒲原監督の熱烈な勧誘を受けて佐賀東へ進学。スピードを生かした裏への抜け出しと左足の強烈なシュートが持ち味。2015年和歌山国体代表。169センチ、67キロ。左利き。

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