新設G1ホープフルSは売り上げが100億円突破 クラシックの登竜門として定着か

ホープフルステークスを制しプレゼンターの武田玲奈に祝福されるC.デムーロ騎手
ホープフルステークスを制しプレゼンターの武田玲奈に祝福されるC.デムーロ騎手

 今年からGIに昇格したホープフルSは、その「位置づけ」をめぐって多くの関心が寄せられている。これまで1年の締めとされてきた有馬記念の後の開催日程とあって、「有馬記念で終わりじゃないのは、ちょっと拍子抜けするね」といった声も耳にした。だが、このレース自体の価値は増していく予感がしている。

 馬券の売り上げは、G2だった昨年比362・9%の大幅アップで、他のGIと見劣らずに100億円の大台を突破した。1番人気に支持されて初代王者に輝いたタイムフライヤーはもちろん、惜しくも2着だったジャンダルムは母ビリーヴの超良血馬で、国内外GI6勝の名馬モーリスを全兄に持つルーカスなど、好メンバーがそろったことでファンの興味が集まったといえる。

 そして最も気になるのは、来年の牡馬クラシック戦線に直結していくかという点だろう。これまでJRA賞の「最優秀2歳牡馬」には、自動的に朝日杯フューチュリティSの勝ち馬が選ばれてきた印象が強い。しかし過去10年で朝日杯フューチュリティSの勝ち馬で皐月賞を制したのは、ロゴタイプしかいない。芝1600メートルという距離設定から、なかなか2000メートル以上のクラシック本番に結びつきにくいだ。

 そこで皐月賞と同じ舞台の当レースは、試金石としての価値が高いGIといえるだろう。タイムフライヤーの松田調教師が「ここ(ホープフルS)を使ったのは、皐月賞と同じ舞台だからですが、オーナーサイドに無理を言って、それを聞いていただき、結果が出て本当に良かった。G1なので、そんな言い方をするのはあれなのですが、“テストラン”は今日で終わりましたね」と、語った通りだと思う。

 またナスノシンフォニーの武井調教師は、あえて牝馬で挑んだ意図を明確に持っていた。「この馬の目標として一番見ているのはオークス。距離はいくらでもいけそうな感じ。でも牝馬限定で2000メートル以上のレースは、なかなかないんですよね。どこかで多頭数のしっかりとしたレースを経験させたかった」と説明する。スタート直後は外側へ逃げて若さを見せたが、馬込みに入れたレース運びで5着まで追い上げた内容は、収穫も十分だろう。ハイレベルなメンバーで経験を積める意味は大きく、来年以降も有力馬が集まると予想される。

 14年から重賞として格上げされて、昨年の覇者レイデオロは日本ダービーを制覇。骨膜炎の影響で直行となった皐月賞こそ5着に敗れたが、勝ち馬のレベルの高さを証明した。来年の皐月賞、日本ダービーへつながる登竜門として、定着することを願いたい。(記者コラム・坂本 達洋)

コラムでHo!とは?
 スポーツ報知のwebサイト限定コラムです。最前線で取材する記者が、紙面では書き切れなかった裏話や、今話題となっている旬な出来事を深く掘り下げてお届けします。皆さんを「ほーっ!」とうならせるようなコラムを目指して日々配信しますので、どうぞお楽しみください。

競馬

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請