大回転V石川晴菜、女子アルペン3大会ぶり五輪

女子大回転で初優勝を飾った石川の1回目
女子大回転で初優勝を飾った石川の1回目

◆スキー全日本選手権アルペン技術系 第2日(27日・国設阿寒湖畔スキー場)

 女子の大回転が行われ、石川県出身の石川晴菜(23)=木島病院=が初優勝を飾り、来年2月の平昌五輪代表の座をほぼ手中に収めた。1回目でただ1人の55秒台となる55秒58でトップに立つと、2回目もラップタイムの55秒41をマークし、合計1分50秒99で完勝。アルペン女子としては2006年トリノ五輪以来、3大会ぶりの夢舞台へ挑む。

 トップで迎えた石川の2回目。「五輪に届け!」と言わんばかりに、右拳でゴールラインを割った。ラップタイムとなる55秒41で優勝を確信すると感情が爆発。ブレーキングゾーンで膝から崩れ落ち、「今までは悔し涙が多かった。うれしくて泣くのは久しぶりです」と目を赤くした。

 重圧に打ち勝った。勝てば初の五輪代表が確実となる今大会。1回目で首位に立った石川は「もう少しで(五輪が)つかめそうな位置で緊張した」。転べば終わりの一発勝負。2回目も守りに入ることはなく、激しい起伏を利用して加速すると、2本ともトップのラップタイムで完全優勝した。

 アルペン女子の日本勢は世界との差が開き、2006年のトリノ五輪を最後に出場すらしていない。今季は元アルペン選手の皆川賢太郎・全日本スキー連盟競技本部長(40)が、派遣推薦基準を満たす選手がいなかった場合でも、国に割り当てられる出場枠(1)を使い、今大会優勝者が五輪代表になれる道を開いた。

 結果が出ずに、一度は競技を諦めかけた日もあったが、「五輪は小さい頃からの夢。今持てる力を出したい」と石川は飛躍を誓った。(清藤 駿太)

 ◆石川晴菜(いしかわはるな)

 ★生まれとサイズ 1994年7月20日、石川県生まれ。23歳。163センチ。

 ★競技歴 3歳から家族の影響でスキーを始める。金沢市立紫錦台中3年時に全国中学大会の回転で優勝し、会場に来ていた北照高の工藤裕前監督(68)から声が掛かって入学を決めた。

 ★趣味 山菜採り。高校時代に恩師の工藤前監督と、校舎近くの天狗山に出掛けて採取していた。昨年は、石川県内でタケノコ採りにも出かけた。

 ★スキー一家 両親はともに元アルペン選手で、国体に出場経験あり。

 ★崖っぷち新聞の発行 一昨年から関係者の協力を経て、自身の活動などを報告する新聞を発行。不特定多数から資金の出資を集める「崖っぷち募金」も行い、競技活動費の大きな支えとなっている。

スポーツ

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請