【新刊レビュー】松坂世代の無名の捕手が、なぜ巨人軍で18年間も生き残れたのか

加藤健著「松坂世代の無名の捕手が、なぜ巨人軍で18年間も生き残れたのか」
加藤健著「松坂世代の無名の捕手が、なぜ巨人軍で18年間も生き残れたのか」

 入団から引退までの18年間、控えの捕手として巨人一筋を貫いた加藤健さん(36)が激闘の現役時代を振り返った「松坂世代の無名の捕手が、なぜ巨人軍で18年間も生き残れたのか」(竹書房、1728円)を出版した。

 新潟県立新発田農業高校時代には、3年の春・夏に「四番・主将・捕手」という八面六臂の活躍で、甲子園に出場。1998年にドラフト3位で巨人に入団した。しかし、正捕手の座はその2年後に入団した阿部慎之助に奪われてしまう。

 控え選手ながらも加藤さんが腐ることはなかった。少ないチャンスを生かし「困ったときのカトケン」と頼りにされ続けた。

 才能に苦しみながらも、長く生き残るためには、どんな努力をすればいいのか。天才肌の阿部には勝てないが「心」の成長には限界がないと気づいたときに、ついに加藤さんは自分の「居場所」を見つけることができた。それはチームにとって「使い安い“商品”になろう」という気持ちの切り替えだった。「新しい人が“使えない商品”だったとしたら少し古くても“使える商品”に戻すはずだ―」と。

 本書を読めば、加藤さんが現役時代、チームのスタッフや選手寮の関係者たちといった「裏方さん」への感謝の気持ちを持ち続けていたことも伝わって来る。学校や職場で「崖っぷち」に立たされていると感じている人にとって最高の応援歌となるはずだ。

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