【本屋さんのイチ押し】オークスブックセンター南柏店プラスゲオ高坂 浩一さん「本日も教官なり」

小野寺史宜著「本日も教官なり」
小野寺史宜著「本日も教官なり」

 ▼「本日も教官なり」(小野寺史宜、KADOKAWA、1620円)

 教習所の教官をしている益子豊士の携帯電話に元妻から「娘が妊娠した」という電話が入る。10年以上会っていない高校生の娘の妊娠という事実に動揺する豊士。相手が同じ高校の同級生ということで、両家で話し合いの場を設けることになる。本書は教習生とのエピソードと娘の妊娠によって疎遠になっていた別れた妻と娘との関係の変化が絡み合った連作短編集です。

 物語が面白かったのはもちろんですが、豊士が洋楽ロック好きで、各章が曲名になっていて、その曲が絡んだエピソードを入れているのが心憎い! 更に、ハイテンションだったり奇抜なキャラクターで描かれがちなロック好きを平凡といっていいくらい地味に描いているところにも好感を持ちました。娘の妊娠以外は大きなエピソードはありませんが、グイグイ読ませるのは平凡な主人公の内面にロックのスピリッツを感じさせるからだと思います。

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