東京五輪開閉会式演出の映画監督・山崎貴氏は高度な映像表現「VFX」第一人者

1964年の東京五輪の開会式当日も描かれている「ALWAYS 三丁目の夕日’64」公開当時の山崎貴監督(右端)と出演者の(左から)須賀健太、三浦友和、吉岡秀隆、薬師丸ひろ子(2012年1月)
1964年の東京五輪の開会式当日も描かれている「ALWAYS 三丁目の夕日’64」公開当時の山崎貴監督(右端)と出演者の(左から)須賀健太、三浦友和、吉岡秀隆、薬師丸ひろ子(2012年1月)

 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は20日、都内で理事会を開催し、大会のハイライトの一つとなるオリパラの各開閉会式の演出を手掛ける「4式典総合プランニングチーム」を設立し、メンバーに「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズなどで知られる映画監督の山崎貴氏(53)ら8人を選んだ。山崎監督は式典の構成やストーリーを考える上で重要な役割を担う予定。出演者と最新映像がコラボレーションした演出が期待される。

 「21世紀の東京五輪」で世界中が注目する開閉会式の演出メンバーが決まった。選出を受け、山崎監督は「前回の東京オリンピックの年に生まれた僕が、今回このプロジェクトの仲間に入れてもらえたことに運命的なものを感じています。身に余る大役ですがない知恵絞って頑張っていこうと思います」とコメント。他の7人と共に、心に残る開閉会式を作り上げていくことを誓った。

 近年の五輪開閉会式のセレモニーは、技術の発達に比例して映像の利用機会が急増。また、全体を一つの「物語」として作り上げる傾向が強い。それだけに「映像と演出のプロ」である映画監督は適任。夏季大会では、2008年の北京大会以降の開会式は、映画監督が演出を手掛けている。

 山崎監督は、高度な映像表現であるVFX(視覚効果)の国内での第一人者。組織委は東京大会の五輪の開閉会式、パラリンピックの開閉会式を一連の“4部作”と捉え、「平和」「共生」「復興」「未来」「日本・東京」などをコンセプトに起承転結の構成とすることを考えている。その中で「ALWAYS」シリーズや、現在公開中の「DESTINY 鎌倉ものがたり」で山崎監督が発揮している腕を生かしてもらいたい意向だ。

 五輪に対する山崎監督の思いは、過去の作品にも表れている。12年に公開された「ALWAYS」シリーズの第3作は、64年の東京が舞台。劇中では、開会式当日に航空自衛隊のブルーインパルスが、澄みきった空にスモークで五輪マークを描く様子が象徴的なシーンとして映し出されている。

 公開当時、山崎監督は「東京オリンピックは、日本の復興を世界に知らしめた一大イベント。人々の価値観が変わる節目だったのではないでしょうか。その時代の気分を出せればと思いました」と話していた。今度は自らの“作品”を披露する場をスクリーンからスタジアムに移し、「2020年の日本」を世界に発信する。

 ◆山崎 貴(やまざき・たかし)1964年6月12日、長野県松本市生まれ。53歳。2000年、「ジュブナイル」で監督デビュー。2005年、「ALWAYS 三丁目の夕日」で第30回報知映画賞作品賞など映画賞を総なめ。ほかの代表作に「永遠の0」「STAND BY ME ドラえもん」など。最新作は「DESTINY 鎌倉ものがたり」(公開中)。12年に映画監督の佐藤嗣麻子さんと結婚した。

 ◆多彩な8人選出

 〇…山崎監督と共にメンバー入りしたのが、音楽家の椎名林檎(39)。クリエイティブディレクターの佐々木宏氏、人気女性グループ「Perfume」の振り付けを担当するMIKIKOさんらと安倍晋三首相が任天堂のゲームキャラクター「マリオ」にふんしたリオ五輪閉会式でのアトラクションの企画・演出を担当したのが評価され「これからの東京を、子供たちにとって夢のある場所にしたい」と意欲を見せた。また、伝統芸能の分野から狂言師の野村萬斎(51)も加わった。

  • 東京五輪演出チーム

    東京五輪演出チーム

 ◆最近の夏季五輪開会式

 ▼08年北京大会 「初恋のきた道」などで知られるチャン・イーモウ監督(58)が中国が発明した「紙」をテーマに同国の5000年の歴史と文化を描く。

 ▼12年ロンドン大会 人気アクション映画「007」の主人公ジェームズ・ボンドにふんした英俳優ダニエル・クレイグとエリザベス女王が競技場上空から登場する演出を、「スラムドッグ$ミリオネア」などのダニー・ボイル監督(55)が手掛ける。

 ▼16年リオデジャネイロ大会 「シティ・オブ・ゴッド」が世界中で評価されたフェルナンド・メイレレス監督(60)が、他民族国家としてのブラジルの歴史を紹介しながら、世界平和と環境保護を訴える。【注】年齢は開催当時

1964年の東京五輪の開会式当日も描かれている「ALWAYS 三丁目の夕日’64」公開当時の山崎貴監督(右端)と出演者の(左から)須賀健太、三浦友和、吉岡秀隆、薬師丸ひろ子(2012年1月)
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