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【こちら日高支局です・古谷剛彦】キタサンブラックがつなぐブラックタイドの血 ラストランを前に思う

調教を終え、厩舎へ引き揚げるキタサンブラック
調教を終え、厩舎へ引き揚げるキタサンブラック

 テスコボーイ、パーソロン、ノーザンテースト…。20世紀の日本競馬を支えた種牡馬でさえ、父系を拡大することができず、血をつなぐことの難しさを痛感した。しかし、サンデーサイレンスが、日本の競馬を大きく変えた。数々のビッグレースを席巻し、種牡馬入りする産駒たちも、得意とするカテゴリーでしっかりと結果を残している。サンデーサイレンス系が確立され、日本で育った父系が世界に名をとどろかせる時代となった。

 その筆頭はディープインパクトであり、ステイゴールドとともに続々と後継種牡馬を送り出し、サンデーサイレンス系の枝葉を伸ばし続けている。ディープインパクトの全兄であるブラックタイドは、G1の勲章を手にすることはできなかったが、血統面はもちろん、ディープ以上に恵まれた馬格など種牡馬として待望され、2009年から種牡馬となった。

 「ディープ(インパクト)の全兄でも、気性は弟より勝ち気で、よりサンデーらしさを感じます。こちらに来る時は、馬格の良さなど前評判も凄く、初年度から150頭と交配するなど、馬産地での人気も高かったので、競走成績で弟に劣っていても、種牡馬としては非常に恵まれたスタートだったと思います」と、ブリーダーズスタリオンステーションの坂本教文場長は話す。

 初年度からJRA重賞勝ち馬を送り出し、その後も各世代で重賞ウィナーが誕生した。「日高の生産者の方々に支えられ、常に多くの種付けをして頂きながら結果も出て、キタサンブラックのようなスターホースが誕生したことは、僕らスタッフにとっても本当にうれしいことです」と坂本場長は言う。キタサンブラックの母シュガーハートを種付けの時に見た印象については、こう振り返った。「ブラックタイドに負けず、馬格があるお母さんですね。サクラバクシンオー産駒ですが、決してバクシンオー似の体形ではなく、胴も脚も長いタイプ。だから、バクシンオー産駒っていうイメージはない馬です」。短距離型のブルードメアサイアーから3000メートル以上のG1でも2勝を挙げる名馬が生まれた。それこそが配合の奥深さだろう。

 キタサンブラックは、有馬記念を最後に、ブラックタイド初めての後継種牡馬として、社台スタリオンステーションで新たな生活を送ることになる。

 「僕らは種付けしかしていない立場ですし、牧場の方々に支えられて仕事をしています。でも、ステイゴールドもそうですが、僕らが関わらせて頂いている馬の血がつながっていくのは、この仕事をしていて、本当に感慨深いものがあります。有終の美を飾ってほしいという思いはもちろんありますが、まずは無事に走って、無事に北海道に戻ってきてほしいですね。社台SSに着く時にはもちろん会いにいきますよ」

 ブラックタイドは今年、148頭と昨年より47頭増の交配を行った。取材を終え、ブラックタイドと対面した。「来年は17歳になりますが、そろそろ落ち着きが出てもいい頃なのに、元気があり余っています」と、坂本場長は笑いながら話す。孝行息子のラストラン。門別からのエールはきっと届くはずだ。(競馬ライター)

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