坂本龍一「必ず治して戻ってくる」初期咽頭がんで年内予定すべてキャンセル

 音楽家の坂本龍一(62)が10日、中咽頭がんの治療のため、活動を休止すると発表した。所属レコード会社によると、先月上旬にのどに違和感を覚え、診察の結果、同月末にがんが判明した。がんのステージは非公表だが、初期の段階とみられる。坂本は19日から始まる「札幌国際芸術祭2014」のゲストディレクターを務める予定だったが、年内の予定はすべてキャンセル。今後は滞在先の米ニューヨークで治療に専念する。

 坂本はこの日、公式サイトなどでがんを発表。「6月末のこと、わたしには中咽頭癌があることが分かり、熟慮の末、しばらく治療に専念することにいたしました。多大なご迷惑をおかけすることは深く承知していますが、自分の身体あっての仕事ですから、このような苦渋の選択をせざるをえませんでした」と心境をつづった。さらに「必ずきちんと治して戻ってまいります」と復帰に向けた強い決意を表明した。

 今後は自宅のあるニューヨークの病院に近日入院して本格的な治療を受ける予定。複数の音楽関係者によると、がんは初期の段階とみられ、治療に専念して、がんの根絶を目指す。治療の方法については、一般的である放射線治療をはじめ、抗がん剤投与や手術などがあるが、現在担当の医師と相談しているという。

 咽頭がんになる要因として喫煙が挙げられ、坂本も長らくスモーカーだった。約9年前、胸の痛みを感じることが多くなったのを機に、はり治療による禁煙に挑戦。これが成功し、以来、まったくたばこは吸っていない。腰を痛めてからストレッチを欠かさず、「ストレスがたまるから」とニュース番組もあまり見ないという。心身の健康には人一倍、気を使っていた。

 坂本は「札幌国際芸術祭」(19日~9月28日)への出演のほか、今月30日には都内のホテルの20周年記念ライブを予定していたが、年内の演奏活動はすべてキャンセル。復帰について、所属のエイベックスでは「年明けの回復具合などを見てから」としている。作曲、執筆活動などは療養中も取り組むという。特に「札幌―」は2年前から取り組んでいたイベントだけに、力も入っていたが、坂本は「全プログラムは最良の形でお届けすることをお約束します」と呼び掛けた。

 東京芸大卒業後の78年にデビュー。イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)で世界的な人気を博し、映画「ラストエンペラー」の音楽で米アカデミー賞を獲得した。90年から拠点をニューヨークに移している。東日本大震災以降は反原発を表明し、積極的に活動していた。

 ◆坂本 龍一(さかもと・りゅういち)1952年1月17日、東京都生まれ。62歳。76年に東京芸大の大学院を修了。78年10月にソロデビュー。細野晴臣、高橋幸宏との3人組ユニット・YMOで同11月にデビューし、世界的な名声を得る。83年に映画「戦場のメリークリスマス」で俳優としても注目を集めたほかテーマ曲がヒット。88年に映画「ラストエンペラー」で米アカデミー作曲賞などを受賞。99年発表のピアノ曲「Energy Flow」は100万枚を売り上げ、インストゥルメンタル曲(歌なし)として史上初のオリコン1位に。

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