入江陵介「心揺さぶられる」大橋悠依「世界の状況大変」…五輪開幕まで半年、選手たちの複雑な思い

男子200メートル背泳ぎで優勝した入江の泳ぎ(代表撮影)

◆競泳 北島康介杯第2日(23日、東京・辰巳国際水泳場)

 男子200メートル背泳ぎで2012年ロンドン五輪銀メダルの入江陵介(31)=イトマン東進=と、女子400メートル個人メドレーで19年世界選手権銅メダルの大橋悠依(25)=イトマン東進=が、23日で開幕まで半年の節目を迎えた東京五輪について、複雑な胸中を明かした。五輪イヤー初戦となった今大会はレースに集中し、入江は前日の100メートルに続き200メートルを制して2冠。大橋は400個メで優勝した。

 新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、東京五輪への風当たりは日増しに強くなっている。無観客開催論から、中止、再延期まで情報が錯綜(さくそう)する日々。2008年北京大会から4大会連続の五輪出場を目指す入江は「いろんなニュースが飛び交っていて心が揺さぶられる。僕たちの意思だけではできない。いろんな人たちの意思の決定を待ちたい」と、複雑な胸中を明かした。

 24日に31歳の誕生日を迎えたベテランは200メートルを1分57秒11で制し、22日の100メートルとの2冠で五輪イヤー初戦を終えた。五輪開催に懐疑的な声も耳に入り、モチベーションの維持が難しいなか、「今は2009年の日本新記録を超えたいという気持ちでやっている。そこに集中したい」。自身が持つ100メートル(52秒24)、200メートル(1分52秒51)の日本記録更新をターゲットに掲げている。

タイムを確認する入江(代表撮影)

 昨年12月の日本選手権を体調不良で欠場した大橋は、400メートル個人メドレーで自身の日本記録から6秒40遅い4分37秒22で優勝した。レース後、日本女子のエース格は「今はすごく『五輪』っていう言葉を出すのが難しいくらい、世界の状況が大変なことになっている」と吐露。半年後に控えた舞台へ慎重に言葉を選んだ。

女子400メートル個人メドレーで優勝し笑顔で手を振る大橋(代表撮影)

 五輪での目標に、メダル獲得を掲げる。「アスリートとして、一つの目指す場所ではある」と見据えつつも、今は日々の練習への取り組みに重きを置いている。「自分自身も五輪に対する思いは強いが、あまり思い込み過ぎないように少し余裕を持ってできている。焦らずに自分のペースを考えながら、必要なことを着実にやっていければいい」。自分に言い聞かせるように口にした。(高木 恵)

女子400メートル個人メドレー決勝、優勝した大橋悠依(代表撮影)

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