【巨人】2軍ヘッド金杞泰氏はこんな人…選手と対話重視の「熱血漢」 シドニー五輪主将で銅メダル

12年2月、練習試合後、記念撮影するLG・金杞泰監督と原監督(前列右)

 巨人が、来季の2軍ヘッドコーチとして金杞泰(キム・キテ)氏(51)を招へいすることが30日、分かった。韓国プロ野球で通算249本塁打を放った強打者で、指導者としても2球団で監督を経験。巨人でもコーチとして07年から3シーズン在籍し、来季が2年目となる阿部2軍監督との信頼関係も厚い。強力タッグを組み、力対力の勝負にも負けないスラッガー育成に尽力していく。

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 金氏は私が初めて巨人担当になった09年に2軍打撃コーチを務めていた。李承ヨプの紹介で入団して3年目。普段は温厚で優しいが、グラウンドでは甘えを許さない「熱血漢」だった。礼儀を重んじ、野球に取り組む姿勢など技術以外のことにも目を光らせる。練習で手を抜いたり、全力プレーしていないと見た選手には通訳を通して厳しく指摘した。

 当時のファームは大田泰示(現日本ハム)、中井大介(現DeNA)、橋本到(現巨人職員)らが20歳前後で「強化指定選手」。金氏は自身の理論を押しつけるのではなく、対話を重視した。「処方箋は一人一人違う」と各自の打撃の課題を細かく聞いた上で、解決策を一緒に考えるスタイルは球団内でも好評だった。

 00年シドニー五輪で主将を務めたスーパースターながら「日本には日本のやり方がある」と、李から日本野球の特徴や投手の傾向を聞いて貪欲に勉強した。家族を韓国に残し、G球場の近くに家を借りて一人暮らし。毎日、日が暮れるまで若手の打撃練習に付き合っていた。

 09年には、育成選手や2軍で出場が少ない選手の実戦機会を増やすため、巨人とロッテの混成チーム「シリウス」が発足(現在は廃止)。主に社会人や独立リーグと試合を行う連合軍の監督に、外国人としては異例の抜てきを受けた。12年に釜山で行われたアジアシリーズに巨人が出場した際には現地で原監督と会食するなど、球団との友好関係は続いていた。12年ぶりの復帰は大きな力になるはずだ。(巨人担当サブキャップ・片岡 優帆)

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