【巨人】阿部2軍監督の“右腕”ヘッドコーチに李承ヨプの師匠・金杞泰氏招へい…強打者育成へ08年以来ポスト復活

18年2月、練習試合の前に起亜・金杞泰監督(左)と談笑する坂本

 巨人が、来季の2軍ヘッドコーチとして金杞泰(キム・キテ)氏(51)を招へいすることが30日、分かった。韓国プロ野球で通算249本塁打を放った強打者で、指導者としても2球団で監督を経験。巨人でもコーチとして07年から3シーズン在籍し、来季が2年目となる阿部2軍監督との信頼関係も厚い。強力タッグを組み、力対力の勝負にも負けないスラッガー育成に尽力していく。

18年2月、金杞泰監督(左)との再会を喜ぶ阿部

 阿部2軍監督の右腕としてアジアの力を結集し、スラッガーを育成する。巨人が来季の2軍ヘッドコーチに、金杞泰氏を招へいすることが判明した。2軍にヘッドを置くのは08年の岡崎郁2軍ヘッド兼内野守備コーチ以来。韓国プロ野球で選手、指導者として培った技術、経験を注入して、ファームから近未来の主軸を送り込む。

 金氏はサンバンウルに所属していた1994年、韓国プロ野球で左打者として史上初の本塁打王に輝くなど、通算249本塁打を誇るスラッガー。97年には首位打者に輝き、韓国ではベストナインにあたるゴールデン・グラブ賞も4度獲得した。現役引退後は巨人で07年に育成コーチ、08~09年は2軍打撃コーチを務めた。母国でもLGで2軍監督、1軍首席コーチ、1軍監督を歴任。15年から19年シーズン途中まで起亜の監督を務めるなど、指導者としての経験も豊富だ。

 初めて巨人に籍を置いた07年は、7月から1軍打撃コーチ補佐の任を与えられ、故障続きで不振に陥っていた主力の李承ヨプを公私にわたってサポートするなど温かい人柄で人望も厚かった。当時から阿部2軍監督とも厚い信頼関係で結ばれ、19年2月20日、春季キャンプ中の練習試合で巨人と起亜が対戦した際には、再会を喜び合っていた。

07年7月、練習で金杞泰コーチ(左)と話をする李承ヨプ

 期待されるのは若手の打撃強化だ。独走でリーグ連覇を達成した1軍が、日本シリーズではソフトバンクに2年連続4連敗。テレビで観戦した阿部2軍監督は「もっと力対力の野球をしないとパ・リーグに太刀打ちできないと、個人的には感じた。とにかく力をつける練習をオフに考えて選手にやってもらおうと思う」と、危機感を感じていた。雨後の筍のごとく、次々と若手が頭角を現すソフトバンクに対抗するためには、150キロ超の速球に振り負けない打力を備えなければならない。増田陸、菊田、松井、伊藤、山瀬、ウレーニャ、来季から育成となる見込みの山下など好素材を1軍トップレベルへ磨き上げるために、指揮官とタッグを組む。

 特に球団では20年を「発掘と育成元年」と位置づけ、このオフは支配下8人、育成12人に戦力外を通告するなど、大幅な血の入れ替えを断行。覚悟を持って改革を進めている。その根幹を担うファームの重責を負い、黄金期の礎を築く。

 ◆巨人の2軍ヘッド 近年では08年のほか05年に淡口憲治、04年に山本功児(ともに2軍ヘッド兼打撃コーチ)の例がある。

 ◆金 杞泰(キム・キテ)1969年5月23日、韓国生まれ。51歳。内野手としてサンバンウル、サムスン、SKでプレーし首位打者1度、本塁打王1度など。2000年シドニー五輪では韓国代表として主にクリーンアップを打ち、日本戦に2勝し銅メダルに輝いた。05年に現役引退。06年は阪神で2軍コーチとして研修を受け、07年に巨人の育成コーチ就任。08年から2年間は2軍打撃コーチを務めた。韓国リーグ通算1544試合、打率2割9分4厘、249本塁打、923打点。左投左打。

すべての写真を見る 3枚

最新一覧