井上尚弥、逆境を力に大きく成長…「モンスター 聖地襲来」〈3〉

前日計量を一発クリアした井上尚弥(右)と平岡アンディ(大橋ジム提供)

◆プロボクシング WBA&IBF世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・井上尚弥―ジェーソン・モロニー▽スーパーライト級(63・5キロ以下)ノンタイトル戦 平岡アンディ―リッキー・エドワード(10月31日=日本時間11月1日、米ネバダ州ラスベガス MGMグランド)

 WBA、IBF世界バンタム級統一王者の井上尚弥がついにラスベガスデビュー。日本のエースは本場でどう階段を上っていくのか。スポーツ報知では「モンスター 聖地襲来」と題し、井上の可能性に迫る。

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 井上の師匠・大橋秀行会長もラスベガス・デビューを待ちきれない。「僕は世界王者(WBC&WBA世界ミニマム級王者)になったけど、ラスベガスで試合はできなかった。引退して、4人の世界王者をつくって、その1人がラスベガスで試合を、それもメインで。幸せいっぱいです」

 コロナ禍で不自由な練習を強いられ、試合は2度延期に。相手も変わった。だが、大橋会長はあえて「この期間は、尚弥にとってプラスでしかなかった」という。ジムの閉鎖期間中も、弟・拓真とともに黙々と練習を続けた。兄弟でスパーリングもした。「あれほど兄弟が真剣にスパーしたのはプロになって初めて」と目を見張った。それでも、ふだんと変わらない井上がいた。「これが、もう一つのモンスターの理由。試合後、すぐに練習。試合に向けて緊張感を持ち続けることが当たり前なんです。そんな選手、見たことがない」

 2014年12月、ナルバエス(アルゼンチン)に勝って2階級制覇。その試合で右手を痛めた。手術を受けるほどのけがで次戦は翌年12月に。「でも、大きく伸びた1年だった」。左腕だけの練習も強いられたが、それが左パンチの強度を上げた。「得意ではなかった左が、打ちたい時に打てるようになった」(井上)のだ。今年の井上はどうだ? 大橋会長は「フットワーク、サイドステップのスピードが著しく伸びていて、完璧に近い状況」とうなった。

 強打のイメージが先行する井上だが「一番の武器はスピードとテクニック。尚弥のテクニックを見せられたら、いい展開になるだろう。すぐに勝つのに越したことはないけどね」。どんな戦いを見せてくれるのだろうか。モンスターがいよいよ聖地のリングに立つ。=おわり=

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