【日本ハム】浦野博司「本当に幸せな野球人生だった」引退登板3球三振、涙の胴上げ

◆パ・リーグ 日本ハム6―1オリックス(31日・札幌ドーム)

 日本ハムの浦野博司投手(31)が31日のオリックス戦(札幌D)で7年間の現役生活に幕を下ろした。7回2死走者なしから、3番手で救援。松井佑を3球三振に仕留めて大粒の涙を流した。試合前には札幌市内の球団事務所で引退会見。試合後には今季最多1万3095人の観客の前でセレモニーが行われ、胴上げで7度宙を舞った。球団は引退する右腕にチームスタッフのポストを用意する方針だ。

 目深にかぶった帽子で隠した浦野の両目に、涙が光った。安室奈美恵の「Hero」とともに、今季初めての1軍のマウンドへ歩き出す。降り注ぐ1万人超の手拍子。7年間が走馬灯のように思い出され「自然と涙が出てきました」。無駄球はなし。松井佑を2球で追い込み「今年イチ腕を振った」132キロのフォークで3球三振。プロ野球人生に終止符を打った。

 「全てをぶつけて投げることが出来ました」。淡々と三塁ベンチに戻ろうとした。「泣くまいと思ったんですけど、振り返ったら外野手3人が笑顔で迎えてくれたので我慢できなくなって。前が見られなくなってしまいました」。大粒の涙でくしゃくしゃになった右腕をナインが出迎え。引退セレモニーでは7度宙を舞った。

オリックス戦前に引退会見に臨んだ浦野

 故障と戦い続けた7年間だった。新人の14年からローテの一角を託され7勝を挙げたが、16年に右肩のインピンジメント症候群(骨と骨がこすれるような症状)を発症。「もう終わったかと思った」どん底からはい上がり、17年5月に695日ぶりの白星を挙げた。18年には中継ぎとしてプロ最多36試合に登板し7セーブも、昨季から納得のいく成績が出ず悩んだ。「プロ野球はやらなきゃいけないところ。僕はできなかった。試合で結果が出なかったですし、1軍の力になれなかった」。まだ出来ると思われても、プライドを胸に引退を決意した。

 リハビリを支えたのも、潔すぎる身の引き方も、父の言葉の影響だ。「小さい頃から『ケガは実力のうち』だったり、『痛いとか、かゆいとか言っているようじゃダメ』と。それを胸にずっと野球を続けてきた。その言葉があったから、今まで出来たんじゃないですかね」。7年で通算101試合18勝13敗7セーブ。「後悔も…」と口にしかけた言葉はのみ込んだ。「本当に幸せな野球人生だったと思います」。最後まで浦野らしく、ユニホームを脱いだ。(秦 雄太郎)

試合前練習で談笑する浦野(左)

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