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【秋華賞 デアリングタクトを見抜いた男 岡田牧雄代表の信念】夢は凱旋門賞&対コントレイル

北海道新ひだか町のノルマンディーファームで笑みを浮かべる岡田牧雄代表(提供写真)

◆第25回秋華賞・G1(10月18日・芝2000メートル、京都競馬場)

 秋華賞・G1(18日、京都)は、デアリングタクトが強靱(きょうじん)な末脚を武器に史上初となる無敗の牝馬3冠に挑む。馬主のノルマンディーサラブレッドレーシングなどを抱える岡田スタッドグループの岡田牧雄代表(68)が、その素質を見抜き、競り落とすと、育成に力を注ぎ、才能を開花させた。4回連載「岡田牧雄代表の信念」の初回は、強さの秘密、その先への思いを明かした。

 岡田牧雄代表の想像以上の速度でデアリングタクトは成長している。デビューから桜花賞、オークスまで4連勝。史上初の無敗の3冠牝馬誕生に王手をかけている。「まだ4戦ですからね。走るたびに『本当に強いな』と思うようになって驚かされる。秋華賞も驚かせてほしい」と声を弾ませた。

 17年の当歳セレクトセールで初めて出会い、1歳同セールで1200万円で購入。馬体重は400キロ台前半だったが、「体のバランスを見ると、昼夜放牧をやれば大きくなると想定できた」。1歳夏から国内最大の馬産地、北海道・日高地方より南方のえりも分場(えりも町)で1日約20時間の放牧を開始。東京ドーム17個分に相当する80ヘクタール、1頭当たりの敷地が通常の約3倍の広さで、「熊も鹿もアライグマも出る過酷な自然環境」のなか、約5か月間を暮らした。リタイアする育成馬も多い環境を耐え抜き、強靱な精神力と肉体の基礎ができた。

 昨年11月の新馬戦で464キロだった馬体は、夏を越えて成長。「うちの馬は成長期の3歳に夜間放牧をする。厩舎内では自分の自由にできないから成長を阻害する。自分で跳びはねて、背腰を動かして成長するもの」と説明する。7月の約10日間、ノルマンディーファーム(新ひだか町)での放牧で一時は490キロを超え、480キロ台で栗東トレセンに帰厩。「増えない馬もいる。やっぱり成長力がある」とうなずいた。

 父・蔚男(しげお)氏から牧場を引き継いで約40年。兄・繁幸氏の率いるラフィアンを含め、桜花賞がクラシック初勝利だった。「親父がずっと目標にしてきた。兄貴からも『代表して親父の墓に報告したぞ』と連絡があった。少し違う意味があったね」と一族の悲願を達成した。

 まだ3歳秋。「私の思いはとにかく強い馬とやってほしい。例えば皆さんがコントレイルとの対戦が見たいと思えば、そうするべきだと思っている。凱旋門賞? 競馬ファンが望めば、やってやりたい」。さらに大きな夢のため、まずは最後の1冠を全力で取りにいく。(牟禮 聡志)=つづく=

◆岡田 牧雄(おかだ・まきお)1952年5月14日、北海道生まれ。68歳。岡田スタッドグループやレックススタッドの代表。競走馬の育成、生産を行う岡田スタッドやノルマンディーファーム、クラブ法人(株)ノルマンディーサラブレッドレーシングなどを束ねる。主な生産馬はマツリダゴッホ、スマートファルコンなど。個人馬主としてスノードラゴンなどを所有。兄・繁幸氏は「マイネル」「コスモ」の冠名で知られるラフィアングループの総帥。

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