宇良「居反りも出しますよ、バンバン」「ケガをしたらそこまで」 関取復帰後も攻めを貫く覚悟

宇良

 日本相撲協会は30日、11月場所(11月8日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議を開き、西幕下5枚目・宇良(28)=木瀬=の十両復帰が決まった。2度の右膝手術を乗り越え、約3年ぶりの関取の土俵に立つ。電話取材に応じ「3年もかかったんでうれしいですね、長く時間がかかった分うれしい」と思いを明かした。

 2015年春場所の初土俵から2年で新入幕を果たした人気業師は、最高位は前頭4枚目。だがその後は右膝のけがで連続休場し、昨年九州場所では西序二段106枚目から再起の土俵に立った。

 序二段、三段目と全勝優勝で順調に番付を上げる中、周囲からは「『来年には関取になっているんでしょう」『次も次も勝ち越して』」と声をかけられた。だが自身の中にあるのは、不安。「そんな幕下は、甘い話はないことは自分が重々分かっているので。その辺は自分自身との戦い」と、周囲の期待とのギャップに苦しみながらも耐え抜いてきた。

 2018年秋場所で一度は復帰したものの、翌19年初場所で再び負傷。一度はけが防止のために押し相撲を心がけたというが、「押し相撲だけでは自分の限界があるので、2回目(のけが)からはそういう押し相撲とかけがをしないことより、自分の相撲を取り切ることに徹していた」。土俵際の粘りや、代名詞とも言える居反りは両膝に大きな負担がかかる。それでも「けがをしたらそこまでで良いかなと、けがを恐れることなく、けがしたらしたら良いかなという気持ちでやっています」と悲壮な覚悟を明かした。

 今でもリハビリは続けている。けがを恐れぬ精神は「年齢的に、捨てに身にしないとダメかなと」。まずは勝ち越しを目指す再十両の土俵に向けても、「居反りも出しますよ。封印してない。バンバン出します。土俵際も勝負所なんで、簡単に土俵を割るなんてことはボクにはたぶんできないので。粘れる限り粘ろうと。

自分らしい相撲を出して終わったら、その方が気持ちいいかなと。『それじゃけがするよ』と言われても、けがしても良いですと」と、腹はくくっている。

 それでも長く、ファンの前で相撲をとりたい気持ちに変わりは無い。「そうは言うてますけど、けがはしたくないので。けがしないように頑張りたいですね。とりあえず勝ち越し。勝ち越すことだけを考えて、頑張ります」と明るく話した。

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