正代、しこ名「変えない」史上5人目本名大関へ 祖母・正代さんも話題「珍しい名字で、定着している」

優勝から一夜明け、オンラインで会見した正代

 大相撲秋場所で初優勝し、大関昇進を確実にした関脇・正代(28)=時津風=が28日、都内で一夜明けリモート会見に臨んだ。昇進は30日の11月場所(同8日初日、東京・両国国技館)番付編成会議と理事会で正式決定するが、本名しこ名は「変えるつもりはない」と大関・正代でいくと明言。今後の活躍次第では、輪島以来2人目となる昇進時の本名横綱へ夢も広がる。

 マイペースな正代らしさ全開の会見だった。自身初の優勝と大関昇進を確実にした秋場所千秋楽から一夜明け、「緊張感から解放された感じ。『優勝したんだな~』って。分かってても、(現実に)自分が追いついていない」と穏やかな表情。一番したいことを問われると、「ゆっくり休みたいです。寝たりもそうですし、ちょっとだけダラダラ過ごせたらな」と目を細めた。

 14年春場所初土俵から使う「正代」は本名で、大関昇進となれば現幕内・高安(田子ノ浦)に次ぐ5人目の本名大関。祖母の名前が正代正代(しょうだい・まさよ)さん(91)であることも話題になり、認知度は高い。昇進に伴い改名する力士もいるが、「変えるつもりはないです。珍しい名字で、皆さんの中で定着しているなら、この名前でこれからも頑張っていけたら」。故郷・熊本では千秋楽後に号外が配られ、花火20発が打ち上がった。本名で親しまれる地元への感謝は大きく、「大勢の方に応援、背中を押していただき、その恩返しが少しでもできたかな」とうなずいた。

 大関昇進は、30日に開かれる11月場所番付編成会議と臨時理事会を経て正式決定する。「(大関は)いろいろな責任が伴う地位。(子供の頃は)雲の上の存在という感じでした」。自身の性格を「緊張しい」と表現し、朝乃山(高砂)、貴景勝(千賀ノ浦)と3大関になることに「一人の大関よりかは気分が楽かもしれない」と笑みをこぼした。

 注目されるのは、大関昇進伝達式(30日)で決意とともに述べる口上。「まだ決めかねている。今後の自分と照らし合わせて、合う口上を選べたら」と慎重な姿勢。17年初場所後の稀勢の里(現・荒磯親方)の「横綱の名に恥じぬよう精進致します」を印象的な口上に挙げ、「すごいシンプルで、でも大事なことだなって自分の中で感じました」。

 いずれは、輪島に次ぐ2人目の本名での横綱昇進へ。「実績を積んでから。まずは大関で活躍することが先かな」と言葉を選びながら、前を見据えた。いよいよ大関・正代として新たな一歩を踏み出す。(竹内 夏紀)

 ◆過去の本名大関 正代は昭和以降91人目の大関誕生となる。昇進後も本名のままだったのは輪島、北尾、出島、高安。正代が5人目の本名大関となる見込み。横綱昇進時では、北尾が双羽黒に改名したため、過去に輪島のみ。昇進後では昨年、日本国籍を取得した白鵬が本名横綱になった。

 ◆正代 直也(しょうだい・なおや)1991年11月5日、熊本・宇土市生まれ。28歳。小学1年で相撲を始め、熊本農高3年時に国体少年の部個人で優勝。東農大2年で学生横綱。14年春場所で初土俵。15年秋場所に新十両。16年初場所に新入幕、17年初場所に新三役。殊勲賞1回、敢闘賞6回。184センチ、170キロ。得意は右四つ、寄り。

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