【甲子園】中京大中京・高橋宏斗、9回に最速153キロ…強打の智弁学園から11K

MAX153キロの速球を投げ込む中京大中京・高橋(カメラ・渡辺 了文)

◆2020年甲子園高校野球交流試合第3日(12日)▽第1試合 中京大中京4x―3智弁学園=10回タイブレーク=

 中京大中京(愛知)の154キロ右腕・高橋宏斗投手(3年)が、初の甲子園で強打の智弁学園に延長10回、149球を投げ抜いて11奪三振。9回には、この日の最速となる153キロをマークしサヨナラ勝ちに貢献した。13、14日は試合がなく、15日に再開される。

 エースの誇りをマウンドで示した。無死一、二塁から始まる今大会初の延長タイブレークに突入した10回、高橋は2人を打ち取り、なお一、二塁。フルカウントから150キロの外角直球で空振り三振を奪い、その裏のサヨナラ勝ちを呼んだ。「6回からきつかったですけど、エースとしてチームのために投げた。貢献できて良かった」。最上級学年を無敗で締めくくる149球の熱投で、8日の代替大会準々決勝から5日間で4試合を戦ったチームを公式戦28連勝に導いた。

 同点の9回2死一塁では、139球目にもかかわらず、この日最速の153キロで見逃し三振に仕留め、雄たけびを上げた。1年時からバッテリーを組む印出太一主将は「3年間の思いが詰まった1球。コースも完璧だった。直球が多くなっていたけれど、宏斗を信じて直球で勝負しました」。戦友の思いに、最高のボールで応えた。

延長10回タイブレークで智弁学園を抑え、雄たけびを上げる

 コロナ禍で全体練習ができなかった2か月間、7年ぶりに兄・伶介さん(23)と愛知県内の実家で共同生活を送った。3月まで慶大野球部で投手としてプレーした兄からプロテインの摂取法や慶大式のトレーニングを学び「瞬発系のトレーニングで遅かった足が速くなりました」と自粛期間で課題を克服した。巨人・榑松(くれまつ)スカウト部次長は「直球の力が高校生でずば抜けている。あの体力、馬力、常時140キロ後半を投げるのは素晴らしい。12人(ドラフト1位候補)に入ってくる可能性がある素材」と絶賛した。

 高橋は進路について、これまでは「基本的には大学進学」としてきたが「大学でしか学べないこともあるし、高校からプロに行くことで学ぶこともある。周囲と相談して決めたい」と高卒でのプロ入りも視野に入れ始めた。尊敬する兄と同じ大学野球か、幼少期からの夢であるプロ野球か。18歳の進路に注目が集まる。(内田 拓希)

 ◆高橋 宏斗(たかはし・ひろと)2002年8月9日、愛知・尾張旭市生まれ。18歳。三郷小2年時に三郷ファイターズで野球を始める。小学6年時にドラゴンズ・ジュニア入り。尾張旭東中では豊田シニアに所属し、全国16強。中京大中京では1年夏から背番号19でベンチ入りし、2年春から背番号1。球種はツーシーム、スライダー、カットボール。遠投115メートル。50メートル走6秒2。183センチ、80キロ。右投右打。家族は両親と兄。

 ◆観戦の兄「家族の夢だったので、うれしかった」

 スタンドから見守った高橋の兄・伶介さんは「甲子園は特別な場所。家族の夢だったので、うれしかったです。ベストピッチングだった。めちゃくちゃ褒めてやりたいです」と声を弾ませた。マウンドに立つ弟の姿を見て、人間的な部分での成長を感じたという。「エースとして、背中でチームを引っ張っていた。どこに進んでも、家族全員で支えていきたいです」と期待を込めた。

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