潮崎豪と拳王、GHC2冠戦は60分フルタイムドロー「これがGHCだ。これがノアの闘いだ」…8・10横浜文体全成績

試合後、マイクパフォーマンスをする潮崎豪。拳王との一戦は60分時間切れで引き分け

◆プロレスリング・ノア「NOAH the CHRONICLE vol.3」(10日、横浜文化体育館)観衆未発表

 プロレスリング・ノアは10日、旗揚げ20周年記念大会「NOAH the CHRONICLE vol.3」を開催した。

 メインイベントのGHCヘビー級王者の潮崎豪とGHCナショナル王者・拳王の2冠戦は、両王者が死力の限りを尽くし60分フルタイムドロー。潮崎が4度目、拳王は初防衛に成功した。

 1962年の開館から幾多の激闘を紡いできた横浜文体。58年の歴史を作った横浜を代表する闘いの殿堂は、施設の老朽化に伴い9月6日に閉館となる。数々の名勝負の舞台となった会場で潮崎と拳王が最後の伝説を刻み込んだ。

 2冠戦の開始を告げるゴングから、ノンストップの60分。気温30度を超える酷暑のリングでフルマラソンを全速力で駆け抜けた両者は、フルタイムのゴングが鳴った瞬間にあおむけに倒れた。肉体と気力を精魂かけて尽くした両雄へマスク着用で声が出せない観客からこの日、最大の拍手が注がれた。

 拳王は無言でリングを去った。残った潮崎がマイクを持って声を振り絞った。「これがGHCだ。これがノアの闘いだ」。そして続けた。「最後の文体。みんなに会えて俺たちは幸せです」。俺とは言わず「俺たち」と表現したところに、60分を戦い抜いた拳王への敬意と賛辞が含まれていた。

 潮崎のチョップ。拳王の蹴り。互いの得意技を存分に駆使した。潮崎の豪腕ラリアット、拳王のダイビングフットスタンプがさく裂し懸命に返すと、声を出せない観客は足で床を踏みならし興奮をあらわにした。

 残り時間が5分を切ると、驚異的なスタミナを両王者が発揮する。GHCヘビー級王者がムーンサルトプレスをすかされると、豪腕ラリアットをたたき込む。ナショナル王者がカウント1でキックダウンすると右ハイキックを顔面に入れた。両者ダウンも懸命に立ち上がる。最後は、拳王の張り手の連打を豪腕ラリアットで逆転した潮崎がムーンサルトでフォールにいった。カバーに入った瞬間にフルタイムのゴングが鳴った。横浜文体での60分フルタイムは、昭和時代の1988年8月8日、新日本プロレスのアントニオ猪木と藤波辰爾の一戦が今もファンの間で語り継がれるているが、あれから32年。同じ8月、令和2年の今、確かにノアの両王者がフルタイム伝説を継承した。

 バックステージで潮崎は流れる汗をぬぐおうともせず「これがGHCだ」とリング上と同じセリフを繰り返した。さらに「あいつとどちらが強い、そういう闘いをしたかった。でも、だんだんあのベルトが欲しくなってきた」と決着が付かなかったことで改めて2冠統一への意欲が芽生えたことも明かした。

 新型コロナウイルスでの緊急事態宣言の中でもテレビマッチで試合を続けたノア。GHC王者として団体を背負う男は「さらに進化させてこの歩みを絶対に止めさせない。加速させる」と前を見据えていた。

 8・10横浜文体大会の全成績は以下の通り。

 ▼GHCヘビー級&GHCナショナルダブル選手権試合60分1本勝負

GHCヘビー級選手権者・△潮崎豪(60分時間切れ引き分け)GHCナショナル選手権者・拳王△

 ▼スペシャルシングルマッチ60分1本勝負

〇武藤敬司(27分07秒、足4の字固め)清宮海斗●

 ▼6人タッグマッチ30分1本勝負

杉浦貴、〇桜庭和志、ケンドー・カシン(15分18秒、ローリングアームロック)マサ北宮、征矢学●、稲村愛輝

 ▼IPWジュニア・ヘビー級選手権試合60分1本勝負

〇挑戦者・HAYATA(ヘデック→片エビ固め)王者・原田大輔●

 ▼6人タッグマッチ30分1本勝負

〇丸藤正道、望月成晃、宮本裕向(15分40秒、真・虎王→片エビ固め)中嶋勝彦、谷口周平、モハメドヨネ●

 ▼6人タッグマッチ20分1本勝負

小峠篤司、大原はじめ、〇吉岡世起(11分01秒、飛びつき十字固め)鈴木鼓太郎●、小川良成、岡田欣也

 ▼タッグマッチ20分1本勝負

〇覇王、仁王(8分13秒、ジャックナイフ式エビ固め)タダスケ、YO―HEY●

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