TBS、BPOから倫理違反指摘された「クレイジージャーニー」の再発防止策を検証…「密閉された空間で番組が作られていた」

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 9日放送のTBS系「TBSレビュー」(前5時40分)では、BPO(放送倫理・番組向上機構)の放送倫理検証委員会が同局の「消えた天才」と「クレイジージャーニー」について、公表した意見書でそれぞれに放送倫理違反があったと結論づけたことを特集した。

 「クレイジージャーニー」の放送倫理違反は、昨年8月14日放送の「爬虫類ハンター(メキシコ編)」で日本の爬虫類専門家が現地で野生動物を発見し捕獲した場面を放送したが、番組で見せた野生動物6種類のうち4種類は、現地協力者が準備し直前に置いたうえで、捕獲場面を撮影していた。

 さらにTBSの社内調査で、これ以前に10回放送した爬虫類ハンター企画で37種類のうち11種類は、現地の協力者が事前に準備していたことが分かった。同局は「不適切な手法で視聴者の信頼を損ねた」とし番組を終了させた。

 BPO検証委員会は「多くの視聴者との約束を裏切るものだった」などと判断し、放送倫理違反と結論づけた。

 番組では同番組を所管していたコンテンツ制作局制作一部の中川通成部長が出演した。今回のBPOの判断に中川氏は「一番は視聴者様との約束というか、あくまでもドキュメンタリー的な感じで見ていただいていたところに対する僕らの約束を裏切ってしまったということ。今回、放送倫理の違反に値することをもちろん、真摯に受け止めて、そういうところをきっちりと考えていかなきゃ作り手としてはダメだなと一番に思います」と明かした。その上で視聴者、出演者、スタッフに対して「番組をなくしてしまったことは申し訳ないと思います」と謝罪した。

 今回の問題点を中川氏は「この番組はちょっと珍しい番組で、普通の番組ですと全体会議と言われる定例会議があって、そこで、次のネタどうしよう?次のロケどうしよう?とかという話もあるんですけど、この番組の特性としては、その全体会議がなく、総合演出とクレイジージャーニーとで打ち合わせをして、もしかしたら密閉された空間で番組が作られていたのかなと」と指摘した。

 一方で「これメリットも若干あって、機動性の高さはすごくある番組だったんですけど、今思えば、問題点としてあげるとすれば、そこで一歩俯瞰で見る目が足りなかったんじゃないかと」と話した。さらに「BPOさんの意見書にもあったんですけど、現地に実際にロケに行ったディレクターさんが不安を抱えながら行っていて、例えばその不安をもしロケへ行く前に相談できていれば、今回のようなことは起きなかったかもしれない」と反省していた。

 再発防止策を「各番組ごとに集まって、通常の会議とは別でコンプライアンス的なことをもう1回周知するために、社員だけじゃなくて制作会社のみなさんとも一緒になって自分の番組の中でのよしあしをしっかり話し合う勉強会を開くことを第一歩としてやっていきました」と明かした。その上で「そういうところを踏まえて、番組単位で演出講座を開いていこう。これは、番組単位でルールがありますので、その中でどこまでが許される演出でどこからが過剰な演出になるかの線引きを自分自身の線引きがあると思うんですけど、それが果たして今のテレビにマッチしているのかどうか、視聴者が求めることに合っているのかどうかを、それぞれが口に出して言う事で確認しあえる場を作らなきゃなと思っています」と掲げていた。

 さらに「僕らとしては番組を作っていくことが仕事です。コンテンツを出していくのが仕事なんで、今回のクレイジージャーニーの一件をどう受け止めて次につなげるかを、そこに向けてしっかりとうやっていきたいなと思います」と話していた。

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