TBS、BPO倫理違反の「消えた天才」の再発防止策を放送…「スポーツ局のすべての社員がBPOの意見書を読み込んだうえで再発防止策を考える勉強会を実施」

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 9日放送のTBS系「TBSレビュー」(前5時40分)でBPO(放送倫理・番組向上機構)の放送倫理検証委員会が同局の「消えた天才」と「クレイジージャーニー」について公表した意見書でそれぞれに放送倫理違反があったと結論づけたことを特集した。

 「消えた天才」の放送倫理違反は、昨年8月19日に放送した回で少年野球の投球映像を最大で156パーセント早回し加工していたことが判明。その後のTBSの社内調査で、この回以外にも卓球のラリー、フィギュアスケートのスピン、サッカーのドリブルの3件の映像も、それぞれ120パーセント早回し加工していたことが分かり、同局はこの事実を公表して謝罪し番組を終了した。

 BPO検証委員会は「アスリートへの敬意を著しく欠き、スポーツを愛する視聴者の思いを踏みにじる事態」と指摘し、「事実を曲げる手法は過剰な演出といわれてもやむをえない」と、放送倫理違反と結論づけた。

 番組ではスポーツ局スポーツ考査部の西村武彦部長が出演し、早回し加工を「絶対にやってはいけない手法だと考えています」とし、BPOの判断を「真摯に受け止めています」と話した。

 再発防止へ「スポーツ局のすべての社員がBPOの意見書を読み込んだうえで、再発防止策を考える勉強会を実施しました」と明かし、ポイントを「個々の倫理観をどう向上させるのか。チェック体制をどう構築させるのか」と掲げて、倫理観の向上を「勉強会を定期的に開き、問題になった事例や手法について情報共有をすること。クロとまでとは言えないけど、グレーだと感じた手法も議論を深めることが個々の倫理観を高め再発防止につながると認識で一致しました」と明かした。

 また、「チェック体制の構築」は、「風通しのよいチームを作ること。現場で取材したディレクターが発言しやすい空気を番組の責任者たちが作っていくことが大事だと改めて確認しました」などと明かし、「特に演出を決める最終的な権限を持っている総合演出の姿勢がポイントとなっていきます。自分の指示が現場で取材を行いアスリートと向き合っているディレクターに負担をかけていないかどうか、引き出すコミュニケーションをしなければならないと我々は考えています。総合演出の方針が仮に取材したアスリートが伝えたいことと違う方向性を打ち出していたなら問題です。事実関係とニュアンスを正確に伝えられるよう、制作スタッフの間で情報共有をはかっていきます」と話した。

 その上で「スポーツ番組は視聴者との了解の上に成り立っていることを忘れず、スポーツの魅力を伝えるテレビの力を改めて印象づけられる番組を目指し、全力で番組制作に取り組んでまいります」と明かしていた。

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