【名古屋】前田直輝4発「駆け引きに勝てました」…浦和に計6発浴びせ暫定3位浮上

◆明治安田生命J1リーグ第9節 名古屋6―2浦和(8日・豊田)

 7試合が行われ、名古屋はFW前田直輝(25)がJ1の日本人選手で2012年の元日本代表DF田中マルクス闘莉王(当時名古屋)以来となる4ゴールを記録し、浦和に6―2で大勝した。7月下旬にコロナ禍で選手、スタッフ4人が陽性反応を示して以降、リーグ戦での初勝利となり、暫定3位に浮上。首位の川崎は大分を2―0で下し、クラブのJ1での連勝記録を8に更新。18年の広島と並び、開幕9試合での歴代最多勝ち点となった。

 圧巻のゴールショーだ。後半5分、名古屋の速攻。前田は鋭い動き出しで相手DFの前へ。クロスを冷静に得意の左で流し込んだ。先制点、ダメ押しの2点目、ハットトリックとなる3点目に続き、50分間で小学生以来という4得点の大暴れ。1~3点目はウルトラマンシリーズの(光線ポーズの)ゴールパフォーマンスを観客席の息子へ贈り「(ウルトラマン好きの息子が)喜んでいたと妻からLINEがあった。喜んでくれてよかった」。J1史上15人目の1試合4得点以上に笑顔がはじけた。

 小学生時代に「自分の持ち味はドリブルだ」と自覚。6歳上の兄と近所の公園で1対1を繰り返した。小学6年生対高校3年生。勝てることはなかったが、がむしゃらに挑み続けた。中学生で東京Vの下部組織入りし、同期のMF中島翔哉(ポルト)、1学年下のDF安西幸輝(ポルティモネンセ)らと腕を磨いた。

 16年に複数年の大型契約で東京Vから横浜M入りしたが、定位置をつかめず同年のリオ五輪代表から落選。生命線のドリブルを生かせず、18年にJ2松本へ移籍した。だが同年夏に名古屋からオファーを受け半年でJ1の舞台に戻ると、ドリブルだけでなく豊富な得点パターンを身につけてレギュラーに定着。この日の4点はいずれもゴール前でパスを受けて流し込む形から生まれた。

 6月初旬にFW金崎とGKランゲラックのコロナ陽性でチーム活動が休止。再開までの調整期間が短かった影響もあり、チームはけが人が続出した。前田も前節の柏戦で左足首を負傷。痛みを抱えての先発となったが、フィッカデンティ監督(52)が「たまたまで4点は取れない。すごいと褒めたい」と絶賛する4発。「きょうは奥さんに『すごかったでしょ』って言っちゃうかもしれないけど、もう終わったこと。切り替えます」。成長を示す4発で、愛知県独自の緊急事態宣言が発令される中で集まった4956人を大いに沸かせた。(岡島 智哉)

 ◆前田 直輝(まえだ・なおき)1994年11月17日、さいたま市生まれ。25歳。東京Vユースから2013年にトップチーム昇格。15年に松本に期限付き移籍し、16年に横浜Mに完全移籍。18年に松本入りし、同年夏に名古屋に加入。U―22代表として16年のトゥーロン国際出場。J1リーグ戦通算117試合出場40得点。

 ◆J1での1試合最多得点 個人の1試合最多得点記録は5。95年のFW野口幸司(平塚)、96年のFWエジウソン(柏)、98年のFW中山雅史(磐田)、99年のFW呂比須ワグナー(名古屋)がマークした。前田の4得点は5位タイで、史上12人目(延べ15度目)。リーグ最多は、19年にJ2でFWオルンガ(柏)が京都戦でマークした8得点。リーグ戦以外では、05年J1・J2入れ替え戦の第2戦でFWバレー(甲府)が柏戦で6得点した例がある。

順位表

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