【南北海道】東海大札幌が延長11回逆転サヨナラ、北照破った控え選手の強い思い

延長11回、タイブレークを制して歓喜する東海大札幌ナイン。左端は決勝打の岡部内野手(カメラ・砂田 秀人)

◆高校野球 南北海道代替大会 ▽1回戦 東海大札幌7x―6北照=延長11回タイブレーク=(3日、札幌円山)

 南北海道大会が開幕し、1回戦3試合が行われた。昨夏4強の東海大札幌は、5―6で迎えた延長11回(10回からタイブレーク)1死二、三塁、途中出場の岡部巧実内野手(3年)が2点二塁打を放ち逆転サヨナラ勝ち。北照の3連覇を阻止した。

 背番号3の意地を、途中出場の岡部が最高の形で見せつけた。5―6で迎えた延長11回1死二、三塁。「悔しさをぶつけよう」。そう念じてスライダーを振り抜くと、打球は左翼線へと抜け2者が生還する逆転サヨナラの二塁打に。仲間からの祝福に満面の笑みで応え、岡部が右拳を突き上げた。

 大脇英徳監督(45)はこの日、背番号12の宮部颯太(3年)が好調だったことから、3番一塁で先発起用。岡部は控えに回った。9回表の守備から出場し、初打席で出した結果は、高校野球への強い思いがあったからこそ出た。「負けたら終わりの場面で、小さくなってプレーしたら後悔する。そうならないように全力でやろうと」。チームを救った殊勲打に大脇監督は「この一打で彼も今後も前向きに取り組んでいけるかなと。進学後の野球人生のプラスになれば」と指導者としての喜びを口にした。

 初回に3失点。毎回走者こそ出すも、7回までに返した得点は1。敗戦の文字がちらつく雰囲気の中でも、ナインに揺らぎはなかった。岡部は「自分たちがしっかり戦えば絶対に負けない。そう自信を持って見ていた」と声を大にした。8回1死二、三塁から相手の暴投で追いつくと、10回からは選手だけでなく大脇監督も「初めて」というタイブレークを制した。

 心構えはできていた。岡部は「タイブレークと同じ無死一、二塁からのバントなど、連係面は多めにやってきたので」と取り組みが生きたことを強調。札幌地区予選は2試合ともコールド勝ちしてきたが、岡部は「追われる展開だった分、その苦しさが分かった」。リードされる状況が続く中も、相手の心中を読み、好機が来ることを疑わずに戦い抜き、2年連続で南大会初戦突破を果たした。甲子園出場という道こそないが、逆転勝利で得た感慨と、その価値の大きさに変わりなどない。北照の連覇を止めた勢いで、6年ぶりの頂点を目指す。(砂田 秀人)

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