7月場所、チケット購入者の特定へ販売は公式サイトのみ…記者の目

満員御礼の国技館(19年夏場所7日目)

 国技館に相撲ファンが帰ってくる。日本相撲協会は13日に臨時理事会を開き、7月場所(19日初日、東京・両国国技館)について、観客を入れて開催することを決定した。新型コロナウイルス感染予防のためのガイドラインを制定し、1日の観客上限は通常開催の4分の1以下の約2500人に設定。有観客は今年1月の初場所以来、半年ぶりとなる。名古屋場所に続き、九州場所(11月8日初日・福岡国際センター)も東京開催に変更することも決めた。

 ファンあっての大相撲。初の無観客開催だった春場所以降、この言葉を何度も力士らから聞いた。炎鵬は当時、「何のために戦っているのか」と観客の姿が見えないことに困惑していた。

 協会は7月場所初日の1週間前に観客を迎えることを決断。5月下旬には水面下で、観客動員が可能か話し合いがされていたが、感染リスクなどを精査するため、ここまで時間をかけた。14日から先行抽選受け付けが始まる入場チケット販売は公式サイトだけに限定。購入者が特定でき、万が一、感染者が出た場合にも対応できるようにした。

 サッカーと違い、密閉された屋内スポーツ施設での観客動員は時期尚早との声もあり、ウイルスの影と向き合いながらの本場所15日間となるだろう。通常の4分の1ながら入場料利益も入ってくるが、実は無観客であっても、すぐに協会財政の根幹が揺らぐほど窮迫しているわけではない。協会関係者は「お金の問題じゃない。力士だけでなくファンのためでもある」と強調。今回を布石に、最終的には満員のファンに間近で相撲を見てほしい、という協会員らの願いが背景にある。(大相撲担当・小沼 春彦)

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