【Tリーグ】星野新理事長にインタビュー「みんなでリーグを盛り上げていきたい」中国との対抗戦実現にも意欲

8日、松下浩二前チェアマン(右)からラケットを受け取る星野一朗理事長(Tリーグ提供)

 卓球「Tリーグ」の新理事長に就任した星野一朗氏(65)がこのほど、オンラインでスポーツ報知のインタビューに応じた。肩書きを「チェアマン」ではなく「理事長」としたことに込めた思いや新体制での抱負を語るととともに、世界最強の中国との対抗戦の実現にも意欲を見せた。(聞き手・林 直史)

 ―8日に理事長への就任が決まった。

 「とても責任の重い役割で、改めて緊張が走りましたし、楽しみな面もあります。これからますますリーグが発展していくために、役割が与えられたんだなと感じています。今までの2年間をさらに発展させていくために、自分のできることをやっていきたいと思っています」

 ―呼称を前任の松下浩二氏のチェアマンではなく、理事長とした理由は。

 「僕の中ではチェアマンと呼ばれる人は特別な存在だと考えています。松下さんは五輪に4回も出場し、ブンデスリーガでも輝かしい戦績を残している。本当にプロ的なリーグのチェアマンにふさわしいと思います。そういう中で、理事長という名前に少しだけこだわらせていただいたのは、もちろん先頭を走っていく覚悟は持っていますが、チェアマンと呼ばれる形とはまた別の役割でしっかり第3シーズンを迎え、第4、5シーズンとつなげていきたいという思いからです」

 ―別の役割とは。

 「今までは『松下さんのTリーグ』という色合いが強かったと思うんですが、今まで以上にステークホルダーの方たちにしっかりと協力していただく体制を取りながら、みんなで日本で生まれたTリーグを盛り上げていきたいと思います」

 ―日本卓球協会の専務理事のほか、日本オリンピック委員会(JOC)理事、ナショナルトレーニングセンター(NTC)の副センター長など複数の要職を兼任している。激務を心配する声も上がっている。

 「みなさんに心配していただいていますが、ワクワクドキドキできることに仕事のしがいを感じながら、倒れないように頑張りたいと思います。5月に65歳になりました。時間のやりくりは課題ですが、まだまだ健康で働けると自分では思っています。過信しすぎないように、質の良い睡眠を取りながら働いていきたいと思っています」

 ―新体制では、日本協会の宮崎義仁強化本部長が新設の「理事長補佐」に就いた。

 「これまで松下チェアマンが専任でやっていましたが、私自身は(協会と)兼務でもある。そこで漏れがないように、野球で例えると三遊間をしっかり固めていくために一緒にやっていける人が必要。宮崎さんとともにリーグを発展させていきたいと思っています」

 ―アンバサダーのポストも新たに設け、松下前チェアマンと福原愛さんが就任した。2人に期待されていることは。

 「私が理事長になりましたが、ネームバリューが全然ない。松下さん、福原さんは卓球にちょっとでも関係している方なら知らない人がいないぐらい。お二人にはTリーグの魅力を全国とは言わず、国際間の大会を開けるようになった場合にもぜひ協力いただければと考えています。松下さんには、JリーグやBリーグではチェアマン経験者がもらう名誉会員の称号もお渡ししています。名誉会員として、これからもリスペクトされる存在であり続けてほしいなと思います」

 ―就任会見で、「一番身近な中国と何かできないかを探っている」と語っていた。現時点の構想は。

 「まだ具体的な話しには入ってないですが、(中国卓球協会の)劉国梁会長にも『中国と一緒にやっていきたい』という打診はさせて頂いているところです。(新型コロナの影響で)まだまだ移動がままならない状況ですが、対抗戦とか個人トーナメントとか、そういうことが考えられるといいなと思っています」

 ―2021~22年シーズンから、男女とも最大2チーム増を目指している。

 「これまでにいろいろな形で(参入を)考えてくださっていたところもあると聞いています。そういうところとも引き続きやり取りをしながら、何とか2021年のシーズンにはチームを増やしていけるように頑張っていきたいと思っています」

 ―2021年以降に合流を検討するとしている日本リーグとの連携は。

「この2年間のTリーグを日本リーグさんがどう見ているのかというのもある。僕はどちらかというと調整型なので、日本リーグさんのお話もよく聞きながら、粘り強く取り組んでいきたいと思っています」

 ―ファンに向けてのメッセージを。

 「これまでの体制が変わることのないように継続性を大事にしながら、さらに発展をしていくという形にしていきたいと思っています。ファンの方があってのチームであり、リーグ。大変厚かましいお願いですけど、各チームへの応援、そしてリーグへの応援を今まで以上にごひいきにしていただければ。皆さんと一緒に卓球を発展させ、魅力をお伝えし、楽しんでいけたらと思っています」

 ◆星野 一朗(ほしの・いちろう)1955年5月11日、東京都生まれ。65歳。立大卒。現役時代はカット主戦型でナショナルチームでも活躍した。日本協会では2012年ロンドン、16年リオ五輪で強化本部長を務め、現職は専務理事。日本オリンピック委員会(JOC)理事、ナショナルトレーニングセンター(NTC)の副センター長も務める。

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