中川親方、暴力認定 2階級降格の懲戒処分 八角理事長「具体的な再発防止策を講じます」

2階級降格の懲戒処分を受けた中川親方

 日本相撲協会は13日、臨時理事会を開き、中川部屋の師匠・中川親方(元幕内・旭里)による弟子3人への暴力、「殺すぞ」などの暴言を含めた不適切指導があったとして、部屋の閉鎖を決めた。同親方は2階級降格の懲戒処分が下され、時津風部屋付きとなる。12日に断髪式を行った三段目・旭勇幸の引退も発表された。

相撲協会の処分と親方衆の階級

 パワハラが次々と明らかになった。コンプライアンス委員会が中川親方と被害を受けた弟子3人を聴取した結果、暴力と暴言が複数回あったと認定。相撲協会は部屋の閉鎖と、親方の委員から平年寄への2階級降格の懲戒処分を言い渡した。

 主な暴力事案は今年2月頃、弟子にちゃんこをこぼさず運ぶよう注意した際、顔面中央付近を右手拳で1回殴打した。3月の春場所中には別の弟子がタクシー乗車中、居眠りしていたことに同親方が立腹し、宿舎に戻った後に正座させて説教しながら腹を3回蹴り、胸部を手拳で2回殴った。

 暴力だけでなく、指導の際は「クビにするぞ」「殺すぞ」「本当にうざいんだよ」などの暴言も日常的に繰り返されていた。同委員会は協会に「師匠が暴力を振るった点で責任は重大であり、部屋運営をさせるべきではない」と答申した。

 一方、暴力行為に道具は使用せず、弟子3人にけがはなかった。中川親方は深く反省し、弟子らも謝罪を受け入れ厳罰を望んでいないことを考慮。暴力根絶を目指す協会内に、解雇など厳罰を求める意見もあったが、降格が妥当との答申に準じた懲戒処分が下された。

 7月場所(19日初日)に水を差す不適切指導に、協会の八角理事長(元横綱・北勝海)は「師匠による暴力が起きたことを深く反省しています。指導者の暴力は一番あってはならないこと。具体的な再発防止策を講じます」とコメント。各師匠に対する指導セミナー開催や、専門家の意見も踏まえた「弟子育成マニュアル」の作成を検討する。この日の理事会後、中川親方は国技館に集まった親方衆に「申し訳ありませんでした」と頭を下げて回った。

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