新大関・朝乃山、化粧まわしは“黄金の昇り龍”

新大関・朝乃山に贈呈される「昇り龍」の化粧まわし(後援会提供)

 新大関・朝乃山(26)=高砂=が7月場所(19日初日、東京・両国国技館)で使用する化粧まわしの図柄が11日、明らかとなった。金色の刺しゅうで「昇り龍」があしらわれたデザインで、大関以上から使用が許される紫色も用いられた。贈り主は昨年末に新設された朝乃山東京後援会で、13日の日本相撲協会による新型コロナウイルス感染防止のガイドライン発表を受け、贈呈方法などを検討。初日に初披露される予定だという。

 史上初の3月の無観客場所で大関の座をつかみながらも、“大関デビュー”がお預けとなっている朝乃山に、東京後援会からビッグプレゼントが届く。新たな化粧まわしは、白地に「昇り龍」が金色の刺しゅうであしらわれ、馬れん(下飾り)には、角界で至高の色とされ、大関以上が使用を許される紫を用いた。完成品を確認した本人も「すごくいいデザイン」と納得の出来栄えだ。

 朝日が昇る情景に、金色に輝く龍が天へと向かう。モチーフになったのは江戸時代を代表する浮世絵師・葛飾北斎の「昇龍図」。90歳で亡くなるまで絵を極め、生涯精進し続けた北斎が描いた昇り龍と、相撲にかける真摯(しんし)な姿勢を貫く朝乃山を重ね、番付が龍のごとく昇っていくさまを表現した。

 東京後援会は昨年12月の「発足を祝う会」にて、目録を進呈。帰り際、東豊昭幹事長が化粧まわしの図案について尋ねたが、朝乃山は「考えてくださいよ」と笑顔で一任。だが、そのとき周りにいた付け人力士らが「昇り龍」を推薦し、採用に至った。

 高砂部屋にはゆかりが深い縁起物で、大先輩の第68代横綱・朝青龍も、新大関場所となった02年秋の化粧まわしに「昇り龍」を使用。その後、大関在位わずか3場所で横綱へと駆け上った。迎えた03年1月末の明治神宮奉納土俵入りでは、「高砂の家宝」とされる先々代の高砂親方(元横綱・朝潮、故人)の「昇り龍」の三つぞろい化粧まわしで雲竜型を初披露した。

 協会は13日の臨時理事会で開催に向けたガイドラインをまとめる方針を出しており、それを受けて贈呈方法を検討する。新化粧まわしは初日に披露される予定で、東幹事長は「これで横綱まで上り詰めてほしい」と期した。

 “伝統”を継承した新大関が挑むは、仕切り直しの大関デビュー場所。06年夏場所の白鵬以来9人目の新大関Vへ―。角界の頂点への挑戦がいよいよ始まる。(竹内 夏紀)

 ◆主な新大関の化粧まわし 大関昇進を祝い、特権である紫色の房を使用したものが贈られることが多い。貴景勝(大関デビューは19年夏場所)の意匠は母校・埼玉栄高から、校章に「今日学べ」の校訓入り。豪栄道(同14年秋場所、現・武隈親方)は後援会から「赤富士」、地元有志会から「昇り龍」。照ノ富士(同15年名古屋場所)は後援会から「熊」の化粧まわしが贈られた。

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