吉住健一・新宿区長が店舗公表しないのは「よそのエリアに行って営業を始めてしまう」

恵俊彰

 TBS系情報番組「ひるおび!」(月~金曜・前10時25分)は8日、新型コロナ感染症にについて、新宿区の吉住健一区長が生出演した。

 新型コロナ新規感染者のうち、この1週間(6月30日~7月6日)では、東京23区で596人。うち新宿区で188人の感染者を出した。吉住区長は「濃厚接触者をかなり広く検査をさせていただいているので、こういう数字が出ることはある程度予期していた」とした。

 「夜の街」関連の感染者が多く、繁華街の封鎖や店舗名の公表を求める意見について、新宿区では、「感染者の確認が出来ている事業所は感染拡大防止の協力者。すでに感染拡大防止策を講じているその事業者名を公開して、さらしてしまうことは感染した可能性を隠す事業所を潜在化させてしまう結果になる。感染拡大防止の観点から、協力者の事業所名を公開することは得策ではない」としている。

 吉住区長は「強制的に閉めるとか、圧力をかけるとよそのエリアに行って営業を始めてしまうだけ。これは浄化作戦をやった時に、反社会的勢力を新宿から閉め出そうとやった時も、客引き対策をやった際も、よその繁華街に流れていってしまっただけで、結局、気が付くとまた戻ってくるといういたちごっこを繰り返しています」とし、「現段階では、この方策が今、最善であろうと判断している」とした。

 「今、事業者とも頻繁に勉強会を開いているんですが、そこでも今、自分たちの置かれている立場について理解をしてもらうことと、感染を広げないということが結果的には自分たちの営業の体制を元に戻せるその第1歩なんだということを、繰り返し説得している」と説明した。

 また、ホストクラブでの感染者が多い理由を「医師の方とも見方が似てきたんですが、(彼らは)共同生活をしているんですね。お店で仕事するときも一緒。遊びに行くときも一緒。家に帰ったらみんな一緒。そこで感染している可能性が高い。お店でクラスター対策として顧客の管理はしっかりしてますので、かなり顧客の方も紹介してもらってPCR検査を受けてもらっているんですが、お客さんよりも、彼ら本人が感染している確率が非常に高いです。(お店というより)家ですね」とし、ホストが寮で集団生活をしているため、家庭内感染に近いとの見方を示した。

 ホスト関係者と保健所のホットラインを設置した結果、相談数もPCR検査数も増加した。「名乗り出ることが怖いことだと思わないようになってもらうことが第1歩と考えている」という。

 まだ感染者を出していない事業者から積極的に検査の申し出も受けているが、「今は濃厚接触者の検査を進めることで手一杯になっていますので、まずはそちらを重視して進めているという段階」とし、「他の接待を伴う飲食業にも働きかけを行っていますので、そこもある程度事業者が名乗り出てくれて、感染者が出たら濃厚接触者の検査をするということで来てくれています」と現状を伝えた。 一方、新宿区では感染者に対して10万円の見舞金を出すことを決めている。PCR検査で陽性になった場合10万円もらえるが、「生活見舞金という名前です。協力金ではないんです」とPCR検査を促すための策ではないと説明。4月7日の緊急事態宣言以前からの新宿区民が対象で、「900人近い感染者が確認されていますが、実際に対象となる人は200数十名ですとなります」とし、8月あたりからの実行を予定している。

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