ブラジルのボルソナロ大統領、コロナ陽性だった…一貫して「コロナはただの風邪」と主張

 ブラジルのボルソナロ大統領(65)が新型コロナウイルス検査で陽性だったことが7日、分かった。本人が首都ブラジリアの大統領府前で記者団に感染を明らかにした上で、「熱は下がって、気分はいい」と語った。ボルソナロ氏は、一貫して新型コロナ感染症は「ただの風邪」だとして脅威を軽視していた。

 6日には地元民放CNNブラジルに、38度の熱があり感染症の症状があると明言。大統領府はボルソナロ氏は自宅にいるとし、週内の公務はすべてキャンセルしていた。抗マラリア薬のヒドロキシクロロキンを服用しているという。同薬はトランプ米大統領が治療薬として推奨していたが、効果は確認されていない。支持者が投稿した動画では、ボルソナロ氏は大統領宮殿前で「病院に行ってエックス線写真を撮ったが、肺はきれいだった。私に近づかないで」などと述べていた。

 ボルソナロ氏は経済活動を重視し、都市封鎖などの対策を講じてこなかった。感染症の損害より経済的損害の方が大きいとして、商業施設閉鎖や外出自粛要請などの規制を実施してきた州政府などと対立。支持者集会にマスクなしで参加するなど、あからさまに規制を無視してきた。感染防止策で意見を異にした保健相は4月と5月に相次いで辞任する異例の事態となっていた。

 ボルソナロ氏は3月の訪米に同行した政府高官らの感染が明らかになったことなどから、これまでに3回検査を受けたが、いずれも陰性だった。

マスク義務化の法案にも拒否権 今月3日には公共の場でのマスク着用を義務化する法案が国会で可決されたが、ボルソナロ氏は拒否権を発動。貧困層へのマスク配布のほか学校、商業施設などでのマスク着用には反対した。

 ブラジルは新型コロナの感染者と死者は米国に次いで世界で2番目。米ジョンズ・ホプキンズ大の集計(7日現在)では、死者は6万5487人、感染者は162万3284人に上る。

 ◆主な世界首脳のコロナ感染

 ▼ジョンソン首相(イギリス) 3月27日、ツイッターで公表。4月5日、ロンドンのセント・トマス病院へ入院し、翌日にはICUで治療を受ける。12日に退院。27日から公務復帰。

 ▼ナビアム首相(ギニアビサウ) 4月29日、他の3官僚と共に感染したことを公表。

 ▼ミシュスチン首相(ロシア) 4月30日に公表。感染後はベロウソフ第一副首相が首相代行を務めるも、ビデオ会議には参加。5月19日に公務復帰。

 ▼パシニャン首相(アルメニア) 6月1日、自身のフェイスブックで公表。隔離措置を取りながら公務は継続する意向を示した。家族も感染。

 ▼エルナンデス大統領(中米ホンジュラス) 6月16日に本人が公表。翌日、政府が肺炎で軍隊の病院に入院したことを発表。症状は重篤ではなく、テレワークで職務を継続。夫人にも感染が確認されたが無症状だった。

最新一覧