東京五輪女子マラソン代表の前田穂南が5000メートルで自己新「スピード強化の一環」 ホクレン士別大会

女子5000メートルA組で力走する前田穂南(左は宮田梨奈)(代表撮影)

 全国規模の陸上競技開幕戦となる中長距離シリーズレース第1戦のホクレンディスタンスチャレンジ士別大会が4日、北海道・士別市陸上競技場で行われた。女子5000メートル最終組に出場した東京五輪女子マラソン代表の前田穂南(23)=天満屋=は自己記録を2秒95上回る15分35秒21で2位だった。

 日の丸を背負う覚悟を見せた。前田は序盤から積極的に先頭集団でレースを進め、持ち味のスタミナで後半も乗り切った。「スピード強化の一環であり、現状を確かめたかった」と汗をぬぐった。マラソンの自己記録は2時間23分48秒だが、日本人4人目の2時間20分切りの可能性を秘める。来年の大一番までに課題であるスピードを培えばメダルも現実味を帯びる。

 2月の青梅マラソン30キロで04年アテネ五輪女子マラソン金メダルの野口みずきが持つ日本記録を更新し、波に乗っていた。五輪は延期となったが伸びしろ十分な23歳。「目標は金メダル」と代表内定直後から公言しているだけに、延期も前向きに捉えてより高みを目指している。

 4月の緊急事態宣言の発令後、日本陸連は6月末までの全ての競技会の自粛を全国に通達。日本選手権をはじめ、様々なレースの延期や中止が相次いだ中、約3か月遅れとなる真夏のシーズンインを迎えた。今大会では招集所を設けず、スタートとゴールにも最低限の役員しか配置しないなど、3密対策を徹底した。

 競技会再開について、日本陸連の河野匡・長距離マラソンディレクター(59)は「100点という対策がない上に、ここ何日かの感染状況を見ていると、不安な部分の方が大きい。(新型コロナウイルスに)かからないこと、ゼロにするのは簡単ではない。2次感染やクラスターの出ない最善の措置を取りたい」。様々な工夫によって、走れる日常が戻りつつある。

 ◆ホクレンディスタンスチャレンジ 今年で18回目を迎えた中長距離のシリーズレース。例年、北海道で6月下旬から7月上旬にかけて行われる。士別(4日)、深川(8日)、北見、網走(15日)に加えて昨年から追加された千歳大会(18日)の計5戦で構成されるが、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響もあって北見大会は中止となった。大学や実業団に所属する外国人選手を中心にペースメーカーを設けるため好記録が出やすい。

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