静岡高野球部が練習再開、相羽主将「代替大会を開いていただけたら、感謝を忘れず優勝したい」

気合の入った表情でランニングする静高ナイン

 新型コロナウイルスの影響で休止していた県立校の部活動が1日、各地で再開された。昨夏県王者の静岡高野球部は4月10日以来、52日ぶりの全体練習。シートノックやフリー打撃で約3時間、汗を流した。甲子園は中止が決まったが、ナインは県高野連が開催を検討している代替大会での“連覇”を目指してギアを上げていく。

 誰もがユニホームを泥だらけにしていた。静高ナインは栗林俊輔監督(47)が放つノックの打球に食らいつき続けた。「全員で集まってやれるのは幸せ」と相羽寛太主将(3年)。誰一人手を抜くことなく、声を張り上げながら、久しぶりの“全員集合”を堪能した。

 練習開始前には指揮官が訓示。「努力、苦労して成長したことはお金で買えるものじゃない。(悔しい思いを)抱えてても歩き続けるしかない」と訴えた。さらに5連覇がかかった19年箱根駅伝で、往路で首位に5分30秒差の6位にとどまりながら復路で新記録を打ち立てて総合2位に食い込んだ青学大を例に挙げ「自分のベストを出すことがやるべきことだという考えが浸透していた。苦しい時に頑張るから結果が出る」と続けた。

 2年連続甲子園の夢はコロナに奪われたが、下は向かない。「代替大会を開いていただけたら、感謝を忘れず優勝したい」と相羽。活動休止中は少人数での自主トレに励み、栗林監督とも複数回電話して状態を報告していた。「中止になってもいいよう(心の)準備を決めていた」と高野連の判断を冷静に受け止めた。

 エース左腕の松本蓮(3年)は捕手を立たせたまま、ブルペンで30球ほど放った。傾斜のあるマウンドでの投球は約3か月ぶり。オフ期間から毎日体幹トレを欠かしておらず「成果は実感できています。体と相談しながら徐々に上げていきたい」とうなずいた。昨夏甲子園1回戦・津田学園(三重)戦は4回から登板して6回無失点。「後輩には(来年)いい思いをしてもらいたい」と、今後は年下の投手陣に体作りの方法や変化球のテクニックを伝授していく構えだ。

 チームは県立高の学外活動が許可される見込みの今月末から加藤学園などと実戦を予定。7月5日には中止となった静岡商との定期戦に替わる“練習試合”も控える。球音を取り戻した名門が、一歩ずつ前進していく。(武藤 瑞基)

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