空手で男女日本一の強豪 御殿場西の菊池校長退職 卒業生に東京五輪代表も

命の尊さを伝える授業を続けてきた菊池校長

 静岡県内高校の名物指導者が高校を離れる。空手道部を強豪に育て上げた御殿場西の菊池基校長(60)が3月で退職する。

 御殿場西高の菊池校長は駒大を卒業して1983年に教職に就き、2015年に校長となった。「生徒の成長を見守り続けて、充実した教員生活でした」と穏やかな表情で話した。

 赴任してすぐ空手同好会を創設。最初は場所がなく、廊下で練習していたという。だが89年に個人組手で国体優勝選手が出て、90年夏の総体で個人形の全国王者が生まれた。団体組手では94年春の選抜で女子が優勝。00年に男子が春夏連覇を果たし、14年夏の総体ではアベック優勝を飾った。

 卒業生からは初の五輪代表も誕生した。男子組手67キロ級の佐合尚人(27)=高栄警備保障=だ。東京五輪の開催は延期となったが、内定選手の変更はない見込みで、「空手がオリンピックの種目になるなんて、昔は考えられなかった。夢がかないました。日本武道館で金メダルを取ってほしい」と期待する。

 一方で16年にがんと闘病。2度の手術を乗り越えた経験と、命の尊さを伝える授業「いのちのホームルーム」を18年から3年生を対象に続けてきた。退職後は未定で、「1年ほどゆっくりします。それから、なにか世の中に役立つことをしたい」と話した。

 ◆菊池 基(きくち・はじめ)1960年1月1日、富士市生まれ。60歳。空手で駒大3年のインカレ個人戦8強。団体4位。83年に御殿場西高に赴任して空手道部を創部し、05年から総監督。15年から校長。176センチ。家族は妻と2男。

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