レイズ・筒香が野球人気回復へ5大改革を提言「日本の野球界がよりよくなればと思ってる」

子供たちの打撃練習を手伝う筒香嘉智

 DeNAからポスティングシステムで米大リーグのレイズへの移籍が決まった筒香嘉智外野手(28)が12日、自身が小学部のスーパーバイザーを務める「堺ビッグボーイズ」の小中学生約190人と交流した。これまでも野球人気回復のため、環境改善を求めてきた日本の大砲が、さらなる5大改革を提言。現状に危機感を感じながら「ひとりの日本人の野球人として、日本の野球界がよりよくなればと思ってる」と持論を展開した。

 (1)球数制限はさらなる議論を

 筒香だけでなく、多くの球界関係者が訴えてきた、高校生の投げすぎ問題。今年春夏の甲子園大会と地方大会の公式戦を対象に「1週間で500球以下」の球数制限導入が決まった。だが、「プロ野球選手は先発ピッチャーが1週間に投げるのはだいたい100球前後で多くても130球くらい。中継ぎでも1週間で100球いったらけっこう投げてる登板数だなというかんじ」と筒香。「球数制限することがゴールではない。やっぱり正しいことを大人が子供たちを守るために考えてやってほしいなというのは改めて思います。ルールを作ったから前進とはよく言われますけど、ただ作ったらいいのではない」とさらなる議論を求めた。

 (2)金属バット改革  

 プロで使う木製ではなく、コスト面の問題などから高校生までは金属バットを使用。だが、トレーニング法の進歩などによって、高校野球では本塁打数が増え続けている。米国の高校生は反発係数を抑えた「BBコア」仕様のバットに制限。一方で、日本では反発係数の規則がなく、ようやく性能見直しに着手した段階だ。打球が速くなりすぎている一面もあり「しっかり規定を作ることによって、子供たちの将来を守ることが出来ますし、けがを防止するということがあるので、バットの規定が出来ることは本当に大事なことだなと思います」と望んだ。

 (3)フルスイング重視 この日は小中学生と交流し、本塁打を放つ秘訣を「練習からフルスイングすること」と伝授。日本では勝利至上主義になっていることで「勝ちに対して全力で行くことが悪いことだとは思っていないですし、勝った喜び、負けた悔しさは勝負でしか分からないので、ただ勝つためだけに(練習、試合を)することがよくない。どうしても目の前の勝利だけが優先されるので。(バットをボールに)当てに行ったりとかそういう癖がついてプロ野球選手でも実際、苦労している人もいます」と分析した。日本球界でもソフトバンク・柳田、西武・森らフルスイングの選手が活躍しているとあって「しっかり振る中で、年齢を重ねていったら技術も自然と身につく部分と、また教えてもらって身につく部分はあると思う。小さい頃は強く振ることが一番の基本じゃないかなと思っています」。

 (4)指導者も成長を

 暴力、暴言はもちろん論外。いくつかの野球チームを見てきた筒香の目には「自分がやりたいように子供に言うことを聞いてほしいから怒っているように僕には映るチームが多かった」。指導者が子供たちの芽を摘むことも少なくないと指摘。「子供たちの将来を考えて、子供たちが主役ということが一番。体の負担も子供たちの負担も考えると練習を短く集中して内容の濃い練習をすることが大事」と時代に合った効率のいい練習で、短時間化することも提案した。

 (5)父母の負担軽減

 少年野球や高校野球では、父母の金銭的負担だけでなく、お茶当番や送り迎えなど肉体的負担も問題になっている。これまで筒香のもとにも負担が多いあまりに子供に野球をやらせられないという手紙が届くこともあったという。現状で乗り越えるべき壁も高いが「そういうのをなくして、子供たちのためにしっかり教育、指導が出来れば」。野球をやりたい子供が、野球を出来る環境作りを進めることが、野球人口減少ストップへの道だと考えている。

 来季からメジャーでプレーする筒香は「世界に目を向けて、いい指導を取り入れないといけないなという部分もありますし、全て日本が悪いと言っているわけではなくて、柔軟に取り入れられる部分は取り入れる必要があると思いますし、アメリカに行って見る機会があればまた勉強して、子供たちのために参考になることがあれば柔軟に取り入れたいなと思います」と約束。さらには「ほかのプロ野球選手が誰かまた手を挙げて野球界のためにやってほしいというのがすごくあります」と協力も求めていた。

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