帝京大13季ぶりに初戦敗退…岩出監督「実力不足」

06年以降の帝京大成績

◆ラグビー全国大学選手権 ▽3回戦 流通経大43―39帝京大(15日・熊谷ラグビー場)

 帝京大が流通経大に39―43で敗れ13季ぶりに初戦で姿を消した。一昨季まで9連覇を達成し、19年W杯日本代表に最多7人を送り出した岩出雅之監督(61)は「実力不足」と敗北を受け止めた。準々決勝は21日に行われる。

 一時代を築いた帝京大の選手たちが崩れ落ちた。終盤は5分以上ボールをキープされ打開できなかった。4点差でノーサイド。13季ぶり初戦敗退に岩出監督は「ここで終わるというのは実力不足」と認めた。

 今季は公式戦出場経験の少ない4年生が多く危機感はあった。春先から「防御はやらなあかん、じゃなくて、仲間のためにやりたい、にならないと」と自発性を促す言葉は浸透しきらず、対抗戦で早明慶に3連敗。修正してきたはずの大一番で、タックルの甘さから「そこ抜かれるか」と嘆くような突破を許した。

 大学の全面的なバックアップを受け、徹底した栄養、体調管理で頑丈なフィジカルを作り上げ、4年生が下級生の雑用を担う文化を築き9連覇を達成した。赤い旋風はラグビー界に大きな変化をもたらした。期待される重圧は右足首負傷で欠場した本郷泰司(4年)を中心に「越えていくから力になる」と受け止めてきた。

 しかし他校も同様の取り組みを始めた結果、実力差が縮まった。岩出監督は「精いっぱいやってきたのは自己評価。勝負は相対的なもの」と難しさを表現した。かつてシーズンが深まるほど体が大きくなったのとは逆に今季は負傷者が増加。狂った歯車を食い止める地力は蓄えられていなかった。

 14年度主将でW杯日本代表SH流大(サントリー)はSNSで「この負けからまた学びこれからの人生に生かしてほしい」と呼びかけた。来季は再出発の年になる。中心を担うウィング木村朋也(3年)は「根底から変えないと。プレーだけでなくONE TEAMになっていかないと」とW杯で史上初8強入りした日本代表のスローガンを引き合いに誓った。(大和田 佳世)

 ◆帝京大ラグビー部 1970年に創部し、78年に関東対抗戦へ加盟。96年に日体大出身の岩出雅之監督が就任した。対抗戦優勝9回、18年度に史上最多の8連覇。大学選手権は83年に初出場し、17年度に最多の9連覇。19年W杯日本代表にOBが最多7人(堀江、ツイ、中村、流、坂手、姫野、松田)選出された。グラウンドは東京・日野市。

すべての写真を見る 2枚

最新一覧