岩佐明香が2年ぶりV…1回目の最長不倒守り切った

2年ぶりに優勝した大林組の岩佐(カメラ・川上 大志)

◆ノルディックスキー 吉田杯ジャンプ大会(15日、名寄市ピヤシリシャンツェ)

 女子は岩佐明香(はるか、23)=大林組=が218・5点で、2017年以来2度目の優勝を飾った。1回目に最長不倒91メートルで首位に立つと、2回目も88メートルと踏ん張って逃げ切り勝ち。昨季海外W杯も転戦した23歳は、周囲の活躍も刺激に、巻き返しを図るシーズンの好発進を決めた。

 頂点へ王手をかけた岩佐の2回目。追われる立場で満点の飛躍とはいかなかったが、空中で耐えに耐えK点手前88メートルへ。「飛び出した時の追い風が途中で向かい風に変わった。風にも救われて踏ん張れた」。2位茂野に4点差で17年以来の吉田杯制覇。アイストラックでない全日本ジュニア&レディース朝日大会、サンピラー国体記念(ともに7月)の連勝はあったが、冬仕様では社会人初優勝。「大林組」の名が入ったスキー板を高々と掲げた。

 ひたむきな努力に勝利の女神はほほえんだ。昨季はW杯転戦も今季は開幕メンバーから落選した。競技専念のアスリートとして採用してもらった社会人1年目。恩返しを焦る気持ちもあったが「いい機会ととらえて一本一本丁寧に取り組んだ」。本格開幕前11月も昨季までの海外でなく下川や札幌のジャンプ台で地道に調整。「今の私は国内の小さな台で基礎を磨くのが大事」とアプローチ(助走)から見つめ直した成果を発揮した。

 精神面の変化も好結果を生む。大学までは褒められても「私なんて」と謙遜するタイプだった。転機は入社後の新人研修。華やかな大学生活を送ってきた同期の女性から「ジャンプなんて誰もができることじゃない。自信を持って」と激励された。それ以来「飛んでる私はすごいんだ」と自信を持ち競技と向き合えるようになった。

 7日のW杯ニジニタギル大会では札幌ジャンプ少年団、札幌日大高で一歳先輩の佐藤幸椰(24)=雪印メグミルク=が個人戦初優勝した。人知れず努力する姿に憧れてきた岩佐は「めげずに続けていけば報われる日が来ると教えてくれた。優勝を弾みに(開催国枠で出場予定の)1月W杯札幌、蔵王大会へ調子を上げたい」。遠回りは無駄にせず、成長の糧にする。(川上 大志)

 ◆岩佐 明香(いわさ・はるか)1996年4月12日、札幌市生まれ。23歳。札幌日大高1、2年の時に全国高校スキー大会連覇。14年ジュニア世界選手権で、高梨沙羅、伊藤有希、山田優梨菜とのチームで団体優勝。19年4月に大林組入社。弟の勇研(東京美装)もジャンプ選手で、今月8日のコンチネンタル杯ビケルスン大会(3位)で初の表彰台に上がった。168センチ。

すべての写真を見る 2枚

最新一覧