【なでしこL】ベガ女、台風被害の宮城で復興ボランティア

泥が流れ込んだ納屋に入り、泥をかき出すマイナビベガルタ仙台レディースの選手たち(カメラ・有吉 広紀)

 サッカーなでしこリーグ1部のマイナビベガルタ仙台レディースの選手、スタッフ計36人が19日、台風19号の被害にあった宮城・丸森町で災害支援活動を行った。台風発生から1か月以上経過したが、土砂撤去が進んでいない現場を見て、少しでもプレーで力を伝えたいと再確認。今年最後の大会となる皇后杯2回戦・JFAアカデミー福島戦(24日、長野・佐久総合運動公園陸上競技場)へ思いを新たにした。

 車は泥に埋まり、流木は山積みのまま。風が吹くたびに土ぼこりが舞う。先月12日から13日にかけて日本を襲った台風19号の豪雨災害から1か月以上たっても、まだ厳しい現実と向き合う被災地。マイナビ仙台・安本紗和子主将(29)は「テレビで見るだけでどんな状況なのかわからなくて…。まだまだ、本当に全然足りないんだなと思いました」と言葉を絞り出した。

 リーグ戦を8位で終えたが、まだ公式戦は残っている。それでも辛島啓珠監督(48)は「試合があるけどチームとして手伝うことができないか(と考えた)。このタイミングが1番いいと思ったし、試合があったとしてもやらなきゃいけない」と丸森町に足を運んだ。

 参加36人が二手に分かれて活動。所属選手を雇用している関係もあり、みやぎ生協ボランティアセンターを通じて土砂撤去作業などを行った。中島地区にある大橋健寿さん(66)宅は、納屋の中にあったトラクターがほぼ埋まるほど土砂が流れ込むなど大きな被害を受けたが、復旧作業ははかどらないまま。そこで選手たちの出番となった。

 長靴に履き替えて、マスクとゴーグルをつけて作業開始。スコップを手に土砂をかき出していくが、「水を含んだ泥がすごく重くて」(安本主将)と見た目以上の重労働だった。それでも明るく声を出しながら、約3時間取り組んだ。自宅1階が床上浸水したため、現在は避難所にいるという大橋さんも「元気をもらいましたね」と感謝した。

 丸森町によると、同町では死者10人、行方不明1人(11日現在)。ボランティア活動の他に、プレーでも力になりたいところだ。皇后杯に向け、「結果を残すことで微力ではあると思うけど、何かしらのパワーをプレーで伝えることができたらいい」と安本主将。初戦となるJFAアカデミー福島との2回戦から躍進を見せ、日本一になって再び丸森町を訪れたい。(有吉 広紀)

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