南アの日本人学校「ラグビー日本代表、頑張れ」1万3500キロ彼方から32人が声援

9月20日のロシア戦では昼食を食べながら応援した「ヨハネスブルグ日本人学校」の子供たち

 ラグビーW杯で日本代表は20日、ベスト4進出をかけて東京・調布市の東京スタジアムで南アフリカと対戦する。南ア最大の都市・ヨハネスブルクにある日本人学校では、在校する子供たちが日本代表にエールを送った。願うのはもちろんジャパンの勝利。会場から約1万3500キロ離れた“完全アウェー”の地から「4年前のイングランド大会の感動を再び」と思いをはせている。(高柳 哲人)

 勝利を願う気持ちに、距離は関係ない。遠く南アから、日本人学校の子供たちがメッセージを送った。

 「ヨハネスブルグ日本人学校」は、南アで働く日本人の子どもが通う学校として1966年に開校。現在は小学1年から中学3年まで32人が在籍している。ヨハネスブルク中心部に位置し、95年にW杯が南アで開催された際に決勝戦が行われたエリス・パーク・スタジアムからも8キロほどの場所だ。

 2015年のイングランド大会。日本は1次リーグで南アを34―32で破る大金星を挙げ、世界を驚かせた。南アではラグビーは人気スポーツ。教務主任の菊池真人さんは、「半数以上の子供たちはスプリングボクス(南ア代表の愛称)のジャージーを持っている」という。ただ、いざ対戦となれば応援するのはやはり日本だ。

 周囲の市民は当然、南アを応援する四面楚歌(そか)だからこそ、子供たちの日本代表にかける思いは強い。ラグビースクールに通い、現地のU―12選抜にも選ばれているという和田翔太君(12)は「堀江選手はスクラムの最前線で駆け引きを頑張ってほしいし、ラインアウトをバンバン決めてほしい。福岡選手は足の速さを利用して、田村選手とのチームワークでかっこいいトライを決めてほしいです」と選手名を挙げて期待を込めた。

 また、「2015年のW杯の時に、五郎丸選手を見て、そのプレーがかっこいいと思ったのでそれから日本代表を応援している」という中学3年の西村虹奈さん(14)は「今、勝ち続けているので、最後まで全力で頑張ってほしいです」とのコメント。一方で「田村選手が蹴るのが上手だったので応援していますが、今は南アにいますし、僕はどちらも応援します」(橋本廉太郎君、9)と“どっちも頑張れ派”もいる。

 初戦のロシア戦はみんなで広い教室に集まり昼食を食べながら観戦。今回の南ア戦は試合が週末のため、思い思いの場所での応援となるが、その声はきっと日本代表に届くはずだ。

 ◆南ア国民にも鮮烈な記憶

 4年前のW杯で南ア相手に「大金星」を挙げた日本代表。南ア国民にとっては、その時の記憶が強烈に残っている。

 日本人学校の職員・古閑聡子さんによると「当時は、多くの南ア人にとっては『青天の霹靂(へきれき)』と受け止められました。それまで日本など眼中になく、負けて初めて日本が力をつけていたことに気付かされたようでした」。日本の1次リーグ突破については「地元メディアや市民は、半ば畏敬の念を抱き、半ば警戒感を強めている様子ですね」という。

 今回は、4年前の「雪辱戦」と感じている国民が多く、これまで以上に盛り上がるのでは、と予想した。

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