貴景勝、大関取りへ痛い2敗目 5日目2敗で達成は2例のみ

玉鷲(右)の突き押しに左足が俵を割り、2敗目を喫した貴景勝(カメラ・小梶 亮一)

◆大相撲春場所5日目 ○玉鷲(押し出し)貴景勝●(14日・エディオンアリーナ大阪)

 ともに突き押しを得意とする大関候補の関脇対決は、貴景勝(22)=千賀ノ浦=が先場所初Vの玉鷲(34)=片男波=に押し出しで敗れた。

 平成以降に誕生した大関25人のうち、直近場所5日目までに2敗しての昇進は2例だけ。終盤戦に2横綱、3大関との取組も残しており痛い2敗目となった。玉鷲は連敗を3で止め、昇進に踏みとどまった。無敗は横綱・白鵬ら4人。

 必死に踏ん張った貴景勝の左足が、勢い余って土俵を割った。負けを認め土俵際で棒立ちになったが、決着に気付かぬ玉鷲に押し出された。2敗目。支度部屋ではテレビのリプレーを凝視した。会場には父・一哉さんの姿があったが白星は届けられず「(動きは)悪くはないと思う。切り替えてやるだけ」と、淡々と振り返った。

 最大の武器とする立ち合いを受けられた。玉鷲の突き押しに後退すると一度は左ハズから盛り返し、土俵際まで追い込んだが力負けした。ともに突き押し相撲が身上。昨年秋場所から3連勝中と好相性だったが、初場所Vの玉鷲に屈した。

 平成以降に生まれた大関は25人。そのうち昇進場所で5日目までに2敗したのは、00年名古屋の魁皇、08年春の安馬(のちの日馬富士)の2人だけだ。関脇は上位陣との取組が後半に組まれることが慣例で、多くは序盤に白星を重ねている。昇進には2ケタ白星がノルマ。中盤戦以降は2横綱3大関との対戦を控え、平幕に取りこぼさない上で格上2人以上を破る必要がある。上位で対戦成績が勝ち越しているのは栃ノ心だけと厳しい状況だ。

 昇進を預かる阿武松(おうのまつ)審判部長(元関脇・益荒雄)は「ここ2、3日は最後の一歩を踏み込めてないし、突き出せてない。重圧があるんじゃないか」と心中を察した。6日目の相手は直近で連勝中の魁聖。22歳は「一日一日、やり切るしか出来ない」と前を向いた。(大谷 翔太)

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