観客は涙 中村福助が5年ぶりに舞台復帰 13年から脳内出血で療養

「金閣寺」で5年ぶりに舞台復帰した中村福助(右)と中村梅玉(C)松竹株式会社

 2013年11月に脳内出血を発症し療養中だった歌舞伎俳優の中村福助(57)が2日、東京・歌舞伎座で初日を迎えた「秀山祭九月大歌舞伎」(26日まで)に出演し、約5年ぶりに舞台復帰した。

 福助は昼の部「祇園祭礼信仰記 金閣寺」で、慶寿院尼(けいじゅいんに)で出演。終盤、金閣の幕から福助が登場すると「待ってました!」「成駒屋」の掛け声と同時に音楽が聞こえなくなるほどの大拍手が会場を包んだ。出演は5分ほどで、セリフは3言のみだったが、無事に復帰したことに涙を流す観客もいた。

 体調を考慮し、会見などは行わなかったが、筋書(公演パンフレット)には「この5年近く、毎日のように芝居の夢をみました。目覚めて涙した事もありましたが、今日の私があるのも諸先輩方、関係各位、とりわけファンの皆様のおかげと、お一人お一人に御礼申し上げたいです。まだ万全ではないですが、見守っていただけたら幸いです」とコメントを寄せた。

 「金閣寺」で雪姫役を演じ、5年ぶりに親子共演を果たした長男の中村児太郎(24)も「5年ぶりに父と同じ舞台に立たせていただけますことを心より感謝致しております。父が倒れてより諸先輩の皆様が、温かくご指導くださいました。今の私があるのは皆様のおかげです。喜びをかみしめ、精いっぱい勤めさせていただきます」とつづった。

 福助は13年9月、自身が女形の大名跡である7代目中村歌右衛門を、児太郎が10代目中村福助を14年3月に襲名することを発表したが、同年11月、脳内出血のため舞台を途中降板。襲名を延期してリハビリを続け、今年7月3日、復帰を発表した。

すべての写真を見る 2枚

最新一覧